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[ニューバランスカップ]予選リーグから5連勝同士の強豪対決、西武台がPK戦で帝京下す!

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PK戦勝利を喜ぶ西武台高イレブン

[1.6 NB CUP in時之栖準決勝 帝京高 1-1(PK2-4)西武台高 時之栖裾野G]

 6日午前、2017ニューバランスカップin時之栖(通称:裏選手権)準決勝が行われ、帝京高(東京)対西武台高(埼玉)戦は1-1で突入したPK戦の末、西武台が4-2で勝った。

 全国高校選手権出場を逃した強豪48校の新チームが1月3日から熱戦を繰り広げてきたニューバランスカップ。草津東高(滋賀)や八千代高(千葉)を破るなど予選リーグから5連勝で勝ち上がってきた帝京と、日本航空高(山梨)や関西学院高(兵庫)を下すなどこちらも予選リーグから5連勝で勝ち上がってきた西武台との一戦は前半、帝京が先に決定機を作る。左サイドでの崩しから最後は左SB久保莞太(1年)の折り返しをMF中田廉太郎(2年)が左足で狙う。

 帝京はFW佐々木大貴とMF三浦颯太の注目1年生コンビが絡むと、2人でPAまでボールを運んで行ってしまうほど。存在感を放った2人からのパスにFW桐生慶太郎(2年)らが走り込むなどチャンスを作り出した。だが、前半半ばから終了までは完全に西武台ペース。帝京の日比威監督は「ボールを取るところはとても勉強になりました」と評した西武台は高い位置での人数を懸けたボール奪取からショートカウンターを繰り出す。

 18分には前半印象的なプレーを続けていたMF山口賢人(2年)が鮮やかなドリブル突破で左中間を切れ込んでからラストパス。20分には右アーリークロスにFW三田光希(2年)が飛び込んだ。そして25分、MF木戸洋斗(2年)のサイドチェンジや山口のキープ力を活用しながらサイド攻撃を続けた西武台がスコアを動かす。敵陣でボールを奪った西武台は右サイドからの折り返しを受けた山口が切り返しでDFをかわして左足シュートを左隅へ突き刺した。

 西武台の守屋保監督は「怖がらずにファーストディフェンスとか、1回、2回、3回とボール追っかけるとか、5秒以内にボールを奪われても奪い返すとかできたことがここ(上位)まで来れた要因だと思います」。ファウルになるようなシーンもあったが、目立っていた球際の激しさ。「全力出していなくて負けたり、上手く行かなかったりすると、『オレらやればできるのにな』となっちゃう。それよりも『オレらこれをして成長して行こう』という部分が出てくるチームになっていってほしいと今願っている」と指揮官が常に全力プレー、戦うところを求めるチームは一つひとつのプレーに全力で取り組み、それによって流れを引き寄せた。

 後半は日比監督が「年末から戦ってきて段々良くなっている」という帝京が流れを掴む。CB菅原光義(2年)を中心とした守備陣が2点目を与えず。逆に三浦と佐々木を中心としたパスワークで中央の局面を打開するなどチャンスの数を増やした。西武台も主将のCB美川笙乃(2年)とCB小納健太(2年)の両DFを中心に粘り強い守備。1点を守るが、25分に帝京が同点に追いついた。

 ハーフウェーライン付近でボールを受けたFW岡本良太(2年)がDFを剥がして佐々木へパス。佐々木がDFを外してスルーパスを出すと走り込んだ岡本が同点ゴールを決めた。さらに帝京は終了間際にもビッグチャンス。三浦のスルーパスで岡本が抜け出すが、西武台はGK高麗稜太(1年)が止めて勝ち越し点を許さない。帝京はセットプレーを含めて2点目をもぎ取ろうとしたが、西武台は崩れず。1-1でPK戦へ突入した。

 その2人目、先攻・西武台のシュートを帝京GK白井貴之(2年)が右へ跳んでビッグセーブ。だが、西武台は直後に高麗が止め返す。そして帝京4人目のシュートがポスト。最後は5人目の木戸が右足で決めて西武台が4-2で勝った。

(取材・文 吉田太郎)

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