beacon

古巣・C大阪との対決を心待ちにする扇原、山口蛍の10番には「違和感ない」

このエントリーをはてなブックマークに追加

横浜FMに加入したMF扇原貴宏は古巣・C大阪との対決を心待ちにした

 トリコロールの真新しいユニフォームに袖を通し、気持ちも高ぶっていた。「このユニフォームを着て、早く試合がしたい」。名古屋から完全移籍で横浜F・マリノスに加入したMF扇原貴宏は2月25日のJ1開幕が今から待ち遠しい様子だった。

 C大阪の下部組織出身で、10年にトップチーム昇格。12年のロンドン五輪にも出場した左利きのボランチは昨夏に6年半過ごした古巣を離れ、名古屋に完全移籍した。しかし、加入直後に左第3および第4腰椎横突起骨折を負い、7月の2試合に出場しただけ。チームもJ2降格が決まる悲運のシーズンとなった。

「(横浜FMは)ケガで試合に出ていなかった自分に期待してオファーをくれた。その期待に応えたいし、自分自身、もう一度試合に出たい。試合にすごく飢えている状態」。移籍を決意した理由をそう語った扇原の背番号は6に決定。「ひとケタがいいなと思っていた。6番を与えてもらって、マリノスでこういう番号を付けられるのは光栄なこと。この番号に恥じないプレーを見せたい」と意気込んだ。

 楽しみはもう一つある。今季はC大阪が3年ぶりのJ1復帰を果たし、当然、横浜FMとも対戦することになる。下部組織時代を含めれば12年半在籍した古巣に対し、「めちゃくちゃ意識します」と笑顔で認め、「今まで対戦したことがないし、どういう感覚になるのか分からない。絶対に負けたくない気持ちはある」と、対決を心待ちにした。

 今季のC大阪では、扇原の1学年上でロンドン五輪代表でもダブルボランチを組む盟友だったMF山口蛍が背番号10に決定。「ジュニアユース、ユースでずっと一緒にやってきて、そのころは10番だった。当時を知っている人にとっては違和感ないと思う」と驚きはなかったようだが、新10番との“ボランチ対決”も注目されそうだ。

 主力の流出や練習場の問題など、クラブを取り巻く環境が話題を呼ぶが、「メディアの方はそういうのが好きで、ニュースになりやすいけど、残った選手が一つになって戦うだけ。僕らはピッチでやるだけだし、そういう姿勢を示せば、サポーターの方も認めてくれると思う」と力説した。クラブの今季の目標は「ACL出場権獲得」と「カップ戦優勝」。扇原は「マリノスが一つでも上の順位に行けるように、ACL出場権を獲得できるように僕自身、貢献したい」と誓った。

(取材・文 西山紘平)

●2017年Jリーグ移籍情報
●2017シーズン新体制&背番号一覧

TOP