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クラブライセンス規則にも変更点、A等級の練習場の天然芝はハイブリッド芝でも代用可

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「ハイブリッド芝」はラグビーではW杯会場の多くでも採用されており、サッカー界にも広がりを見せている

 Jリーグは9日、2017Jリーグ規約・規程改定および各種配分金に関する説明会を実施し、クラブライセンス交付規則における変更点を説明した。

 今回の規則変更は最新のアジアサッカー連盟(AFC)規則である「AFC Club Licensing Regulations Edition 2015」を反映したものとなっている。

 Jリーグのクラブライセンス交付規則では、内容の重要度に応じて、基準をA・B・Cの3つの等級に分類している。大まかに分けると、A等級の基準を満たしていなければ、ライセンスが交付されることはない。B等級はライセンスは交付されるが、同時に制裁が科されるもので、C等級は達成が推奨されるものとされている。

 追加となった基準でA等級のものはないが、見直された基準でC等級だった「中間財務諸表(監査済み)」がA等級の「中間財務諸表(レビュー済み)」の提出に引き上げられた。ただし17年の申請に関しては、日本サッカー協会(JFA)と協働の上でAFCに例外適用申請を行ったために除外となっている。

 またトレーニング施設の項目で、A等級を充足するためにはクラブハウスに隣接したフルサイズの天然芝の練習場を持つ必要があったが、近年、世界中に広がっている人工繊維と組み合わせた天然芝である「Jリーグが認めるハイブリッド芝」のピッチ1面でも代用が可能と追記された。

 ライセンス決定に関する不服申し立ての項目でも変更点があり、これまでもクラブライセンス交付第一審査機関(FIB)の決定に不服の場合は、クラブライセンス交付上訴機関(AB)に上訴申し立てを行うことができたが、新たにその決定に不服の場合は、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴できることが可能となった。 

 しかし今回の変更で、現状、Jクラブに交付されている各ライセンスに影響することは少ないとみられる。説明した青影宜典クラブライセンスマネージャーも、「基準の変更が各クラブの申請において、大きなハードルとなるような追加項目や改定はない」と断言した。

(取材・文 児玉幸洋)

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