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[デンチャレ]MVP&全日本選出!「上手い早い強いよりも勝たせられる選手に」、MF守田英正に寄せられる期待

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デンチャレでMVPを受賞した守田

 第31回デンソーカップチャレンジサッカー刈谷大会の大会最終優秀選手に選ばれたのは、優勝した関東AのMF守田英正(流通経済大3年=金光大阪高)。3-4-3システムを敷いた関東Aにおいて、MF鈴木徳真(筑波大2年=前橋育英高)とのダブルボランチで生命線となったMFは、全日本大学選抜ドイツ遠征メンバーにも名を連ねた。

 大会を終えたMFは「今までやってきたことは全面的に出せたかなと思うし、この大会で自信がついた。(MVP受賞については)対面した相手に対して、特徴を出させなかったというところが大きいと思います」と振り返る。

 CBやSBもこなすことができる守田だが、今大会ではボランチとしての能力が認められた。実際に技術委員会での評価は「(今大会における)全チームのボランチのなかでナンバーワン」だったという。

 中盤で厳しい守備をみせたかと思えば、機を見てはボールを前へ運んで起点となった。ゴール前へ詰めたシーンでは得点も演出。初戦ではヘディングの強さを発揮し、得点も記録した。派手さよりも何よりも、守田が懸命に拾い続けたセカンドボールは積み重なって勝利への流れを手繰り寄せた。

 関東Aの立ち上げ当初、三浦佑介監督から「上手いとか早いとか強いとかではなく、選手に求められるのは結果として勝たせられるプレー。チームを勝たせられる選手に」と声をかけられていた。まさにそんな期待に応えての結果。「そこの部分はこの大会で培われたと思います。小さなところでのプレーで後々チームに勝利をもたらせることができたかな」と手応えを口にした。

 また、守田は今大会前の2月1日から4日にかけては、DF今津佑太(流通経済大3年=流通経済大柏高)の負傷により、全日本大学選抜の宮崎合宿に追加招集されていた。全日本の宮崎純一監督によれば「人が足りないから誰か出してということで、来たのが守田だった」。それでも守田は、ここでアピールを果たす。練習でのGPS計測では、全日本のうちで最も走り、大宮との練習試合ではCBでプレー。運動量の多さとユーティリティーさを示した。

 そして迎えたデンチャレでは関東Aの一員として優勝に貢献。正式に全日本大学選抜入りを勝ち取った。全日本大学選抜が今夏に控えるユニバーシアード競技大会は、初戦から決勝・3位決定戦まで約12日で6試合を戦う過密日程。それを20選手で戦わなければならない。累積や負傷者を考えると、ユーティリティーな選手は必要不可欠。その部分においても守田への期待は高まる。

 実際に宮崎監督は「守田はボランチですがユーティリティーで、右、真ん中の後ろと前でもプレーができ、最終的な場面でも仕事ができる。ユニバーシアードなどでけが人が出てきた場合、本職ではない位置だとしても、そういうところを進んで買って試合に出て、機能してくれる選手。早い段階でチームに合流できたのは良かった」と話した。

 ここから世界大会出場へ一気に駆け上がれるか。守田は「高いレベルで欧州の選手とできるので楽しみです。大体の選手はもう固定で決まっていると思いますが、プラスアルファでチームに何をもたらすことができるかだと思うので。自分の特長を出してチームに貢献したい」と力を込めた。


(取材・文 片岡涼)
●第31回デンソーカップチャレンジ刈谷大会特集

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