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DAZNがJ開幕戦の視聴不具合を謝罪 「完全に解決された」と対応策を説明

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 今季よりJリーグのライブストリーミングサービス『DAZN(ダ・ゾーン)』を提供するパフォーム社は2日、都内で記者会見を行い、週末のJ1、J2のライブ配信および見逃し配信において視聴できない状態が発生した問題について、その原因と対応策、契約者への対応に関して説明した。

 同社のジェームズ・ラシュトンCEOは「ご迷惑をおかけしたファン・サポーター、すべての関係者に深くお詫び申し上げます」と頭を下げると、「放送プラットフォームを提供する立場として、この責任を重く受け止めている。週末の我々のパフォーマンスは決して許されるものではないと思っている」と陳謝。そのうえで「根本の原因はすでに解明され、完全に解決されている」と、今週末以降の配信に関してはまったく問題ないことを強調した。

 問題が発生したのは26日午後4時47分。J2の愛媛対金沢、J1のG大阪対甲府において画面上がバッファリング状態となり、試合が視聴できない状態が続いた。さらに同日午後10時50分にはJ2全試合の見逃し配信が視聴できない状態であることも発覚した。

 26日はJ2のうち7試合が午後2時キックオフと集中していたが、この7試合のライブ配信終了後に「見逃し配信」を自動的に起動するコンテンツ制作ツールのシステムに不具合があり、障害を起こしたという。

 多くの試合が同時に開催されることはJリーグに限ったことではないが、「他の国では『見逃し配信』の処理はもう少し遅れて始めているが、日本のファンになるべく早く『ハイライト』や『見逃し配信』をお届けするため、試合が終了してすぐに自動制作のプロセスに入り、データベースがいっぱいになってしまった」と、今回の事態を招いた背景を説明した。

 同社では、問題解決のために「すべてのデーターベースの再構築」「コンテンツ制作ツールの自動化をやめ、手動で行う」「独立したバックアップの構築」などの対応策を取り、今週末に試合が開催されるJ1、J2の12のスタジアムで実際の設備を使用した配信テストを明日3日に行うことも明らかにした。

 ラシュトンCEOは「明確にしたいのは、同時に試合が行われたから、この問題が起きたわけではない」と力説。「日本のユーザーに『OTT(インターネットを使った映像配信などのサービス)』のメリットを感じてもらいたかった。ただ、いろんな教訓を学ぶことができたので、このような問題が2度と起こらないように対策を取らせていただいた」と強調した。

 DAZN契約中のユーザーへの対応については、2月25、26日に視聴操作した契約者に2週間の無料期間を提供するほか、『DAZN for docomo』契約中のユーザーにはドコモよりdポイント500ポイントを進呈するという。対象となるユーザー数についてラシュトンCEOは「数字はお伝えできない」とする一方、「週末にログインしようとしたユーザーすべてと理解してほしい。週末にログインしようとしたユーザーすべてにEメールを送って連絡する」と述べた。

(取材・文 西山紘平)

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