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[東京都1部L]東京の“主役”へ、実践学園が選手権出場校の関東一と駒澤大高を連破!

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前半30分、実践学園高はDF三澤健太が先制ゴール

[3.4 T1リーグ第3節 実践学園高 2-0 駒澤大高 実践学園高尾G]

 4日、高円宮杯U-18サッカーリーグ2017 東京1部(T1リーグ)第3節で実践学園高駒澤大高が対戦し、実戦学園が2-0で快勝した。

 実践学園が選手権出場校を連破した。2月25日の第2節で全国1勝の関東一高を3-0で破ったのに続き、この日は2年連続全国8強の駒大高を撃破。冬の横山杯で優勝するなど評判を高めてきた実力を証明している実践学園のMF浦寛人(2年)は「2個勝てたら大きいという話をしていた中で今日も勝ち切ることができた。チーム全体でミーティング通して確認していたことが今日もできて、両方とも勝てて素直に嬉しいです」と喜んだ。

 立ち上がりは互いに奪ったボールを前線へ入れる攻撃の応酬。駒大高は日本高校選抜候補のCB西田直也(2年)と国体東京都選抜のCB齋藤我空(1年)がいずれも負傷欠場するなど、主力数人を欠いた中での試合となったが、FW秋元樹(2年)が鋭い仕掛けを見せ、ボランチのMF江藤惇裕(1年)がパス1本でDF2、3人を置き去りにしたり、1タッチの好パスを出すなど存在感を示す。

 そして左SB野中康平(2年)が高精度の左足キックによって応援席の控え選手達を沸かせる。くさびのパスをピタリと通して攻撃のテンポを上げ、クロスで得点機を演出した。

 だが、実践学園はPAへ入ってくる相手のロングボールを187cmの長身守護神・成田雄聖(2年)が阻止。深町公一監督も「ハイボールで出られるようになった。空中戦のところも安定してやっていた」と評した守護神や、右の強力ストッパー・斎藤彰人(2年)、ボランチのMF北條滉太(2年)が空中戦で強さを発揮するなど駒大高の勢い、パワーに飲み込まれない。

 指揮官も「駒大相手にフィジカルで互角以上に戦えたのは久しぶり。大学生と(練習ゲームを)組んでやっているのであんまり(迫力を)感じないんじゃないですかね」と語ったように、局面の競り合いでむしろ優位に立っていた実践学園は徐々にグラウンダーのパスを増やしてゲームをコントロールしていく。先発唯一の1年生、左MF山内稔之と右MF石本耀介(2年)が運動量多く攻撃に絡むなど、チームの狙い通りに奥行きと幅を活用した攻撃によって相手の守りを広げた実践学園は30分に先制点を奪った。

 右サイドで獲得したFKを山内が左足で蹴り込むと、ニアサイドでFW武田義臣(2年)がそらしたボールをDF三澤健太(2年)が頭でゴール右隅へ押し込んだ。対して、逆境を跳ね返す強さが伝統の駒大高だが、この日指揮を執った亀田雄人ヘッドコーチは「最初自分達のペースでできている時はいいけれど、打たれ弱いというか。そういう(駒大高の良い) 面が出ない」と指摘。失点後に逆に迫力が弱まり、セットプレーからゴールエリアへボールが入っても気迫で押し込むよう強みがなかなか表現されなかった。

 ハーフタイムに檄を受けた駒大高が盛り返そうとしたが、実践学園はファインゴールで突き放す。後半7分、PA中央から左への動きでマークを外したFW重枝俊亮(2年)へ右DF齋藤から正確なロングパスが通る。これを重枝がピタリと後方へ落とすと、フリーのFW前原龍磨(2年)が狙いすました右足シュートをゴール右隅へ決めて2-0とした。

 実践学園は居残り含めてトレーニングで繰り返しやってきたという形でのゴールに選手、コーチングスタッフも大喜び。一方の駒大高は23分、左中間をドリブル突破した江藤がエンドラインまで切れ込んでラストパスを入れる。だが、走り込んだ選手達とはわずかに合わず。前への強さを見せる齋藤、三澤とカバーリングに長けたスイーパーのDF尾前祥奈主将(2年)中心に守る実践学園に対し、駒大高は終盤、本来FWのCB米谷拓海(2年)を前線に上げてPAでの勝負を挑もうとしたが、そこへのボールを増やすこともできずに無念の敗戦となった。

 実践学園は後半終了間際に追いついて引き分けたFC東京U-18B戦含めて開幕3試合で2勝1分と好スタート。三澤は「(都内)4冠というのも目指しているんですけど、毎日毎日の積み重ねだと思うので一日一日を大切にして、今を頑張っていきたい」と語り、浦も「冬の横山杯から選手権出ている2チームに勝ててみんな手応えとかも感じている部分があるんですけど、ここで過信しても意味ないし、まだ2試合勝っただけ。自分達を練習を大事にしているので気持ち切り替えて練習からやっていきたいです」と力を込めた。東京の主役へ。夏冬連続で全国出場した12年度以来の全国進出、都内4冠を目指す実践学園は立ち止まることなく歩みを続ける。

(取材・文 吉田太郎)

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