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東京Vの19歳MF井上潮音が今季初先発、ロティーナ監督「僕たちにとってのメッシ」

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メッシのように替えのきかない選手に、MF井上潮音

[3.5 J2第2節 東京V1-0大分 味スタ]

 19歳のMFを指揮官が絶賛した。東京ヴェルディはホーム開幕戦で大分トリニータに1-0で勝利した。今季初先発した19歳MF井上潮音は中盤の底に入り、後半20分までプレー。試合後、東京Vのロティーナ監督は井上を「潮音は僕たちにとってのメッシ。とても大事な選手です」とFWリオネル・メッシ(バルセロナ)の名を挙げて称えた。

 監督が「メッシ」と自身を評していたことについて、報道陣から聞かされた井上は苦笑いしつつも、「メッシのようなプレーをするのではなく、自分が抜けたときに違うチームになってしまうといわれるくらい存在感を発揮して、このチームを引っ張るくらいでやっていくことが大事だと思います」と冷静に語った。

 今季初先発でMF内田達也とボランチを組み、どちらかが前へ行けば、どちらかが下がり、統率のとれたプレーで中盤を制圧。ボランチがボール保持する時間が長くなればなるほどに、東京Vはリズムをつくっていった。「ボランチがいかにボールに触れるかで前半と後半が明らかに違った」と井上も言う。

 おもに攻撃で見せ場もあった。前半24分には左サイドから崩し、最後は自らシュート。果敢な姿勢を示した。それでも幾度かラストパスを送ったシーンでは「(自分で)打てなかったかな」と反省もあったようだ。

 この日の試合では得点には直接絡んでいないものの、井上と内田のボランチを起点にリズムを作り出し、主導権を握り始めた前半41分にゴールは生まれた。井上は「自分が攻撃に絡んでいいリズムが出ましたし、主導権を握ったなかで点が取れたとは思う。直接は(ゴールに)絡んでいませんが、ボランチがボールを多く触っていたからこそ取れた点」とささやかに胸を張る。

 とはいえ、90分を通じてプレーできなかったことに強い悔しさがあるようだ。前節・徳島戦は故障明けでベンチ入りすると、MF中後雅喜の負傷を受けて緊急出場。そしてこの日は先発起用となったが、後半20分に左太腿裏に違和感があったために無念の途中交代となった。

 「90分、試合に出ないというのは心残り」と口にした19歳は「90分出るために筋力の強化や食事や睡眠など、もっともっと普段の生活を見直して、90分を通して存在感を発揮できるために意識を高くもって取り組みたいなと思います」と噛み締めるように話していた。

(取材・文 片岡涼)
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