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攻守に働く“右サイドの弾丸”…DF藤谷壮、存在感示すも「今は焦りの方がある」

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右サイドを疾走するU-20日本代表候補DF藤谷壮(神戸)

[3.8 練習試合 U-20日本代表候補 2-0 FC東京]

 タッチライン際を豪快に駆け上がる“右サイドの弾丸”は、この日も持ち味のスピードを発揮。迷いなく敵陣深くへと切り込むU-20日本代表候補DF藤谷壮は、「あの大会で結構自信がついた」と昨年10月に行われたAFC U-19選手権を振り返った。

 グループリーグ第1節、第2節を欠場した藤谷だったが、「コンディションが上がってきた」(内山篤監督)と第3節カタール戦で先発に抜擢。続く準々決勝タジキスタン戦、そして決勝のサウジアラビア戦でもスターティングメンバーに名を連ね、チームのアジア制覇に貢献した。自身も右サイドで激しい上下動を続け、スピードに乗ったオーバーラップで敵陣深くまで進入して攻撃に厚みも加えた。

「あの大会は自分的にも良い経験になった。スピードという僕の長所が通用するという自信がついた」。そう語る一方で課題も感じたようで、「クロスの質が低いし、守備の面でも球際での弱さがあった」と修正すべき点を挙げている。

 そして8日に行われたFC東京の練習試合でも、果敢に右サイドを突破する場面を見せる。さらに守備時のポジショニングも良く、ゴール前でカバーに入って相手シュートをはね返すだけでなく、相手のパスをカットして持ち上がるなど、攻守両面で存在感を示した。「昨日、体力測定をやって少し体が重いかなと感じたけど、その割には動けたと思う」と自身もこの日の出来に手応えを感じたようだ。

 アジア王者の一員となったが、5月に行われるU-20W杯メンバー入りが約束されているわけではない。所属する神戸で出場機会をつかめていないこともあり、「今は焦りの方がある」と表情を引き締める。「あと2か月しかないし、代表合宿も多くない。5大会ぶりに世界大会(U-20W杯)に出場できるので、気合は十分入っているし、当然出たいけど、それに向けてもっと準備をしないといけない」。

 U-20W杯まで残された時間は限られている。しかし「一番の長所であるスピードが、どこまで通用するか試したい」と意気込みを語る快足SBは、世界大会出場に向けて日々成長を遂げていこうとしている。

(取材・文 折戸岳彦)

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