beacon

「フロンターレ入って長いけど…」守備面に手応えの中村憲剛

このエントリーをはてなブックマークに追加

攻守両面で出色の存在感を放った

[3.10 J1第3節 川崎F2-1柏 等々力]

「攻守で圧倒しよう」と試合に入った川崎フロンターレは、立ち上がりからボールを回して柏レイソルを守勢に回らせた。「全選手に、とにかく前へ前へ行こうと伝えました」と指揮官が伝えたというチームにおいて、MF中村憲剛は狭いゾーンでもボールを受けてリズムをつくった。「前のほうでやらせてもらっているので。自分が前に入ったら得点に絡む。そして、チームの勝利に貢献するというのは、自分の中でのテーマ」。1ゴール1アシストでチームの全得点に絡んだベテランは、自らに課した課題をやってのけた。それでも「1得点1アシストですけど、すごいプレーはしていない」と笑顔で自嘲した。

 背番号14は守備面での貢献も大きかった。守っては、1トップのFW阿部浩之とともに柏の最終ラインやボランチにプレッシャーをかけた。「フロンターレ入って長いですけど、守備で相手を圧倒したのは久々だと思う。相手のやりたいことをなかなか出させなかった」と振り返るほど会心の試合だった。

 相性が悪い柏戦ということで選手もより気合いが入っていたようだ。特に等々力競技場では2013年以来勝利がなく、16年は2-5、15年は1-4と点差をつけられて敗れていた。「悔しさのイメージしかないので、『今日こそ勝つ』とみんな言っていた」。4年ぶりの柏戦勝利は、同時に今季ホーム初勝利にもなった。

「守備でがんばる分、攻撃の精度で欠けるところがあった」。憲剛の指摘するように、柏が前がかりになった後半は何度もカウンターのチャンスを得ながら、シュートチャンスは多くはなかった。「いい形で攻撃を完結したいですし、それができれば圧倒できるチームになると思う」と次戦以降への課題も残した。そして、次節はFC東京との“多摩川クラシコ”を迎える。「向こうが(意識)するんじゃない」。昨季までチームメイトだったFW大久保嘉人(FC東京)について質問がおよぶと再び笑みをこぼした。

(取材・文 奥山典幸)
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2017シーズンJリーグ特集ページ
●[J1]第3節1日目 スコア速報

TOP