beacon

[アンブロGACH1-TR]プレミア開幕へ向けて収穫得た阪南大高、G大阪ユース連破して優勝、GACH1-TR賞も獲得

このエントリーをはてなブックマークに追加

プレミアリーグへ向けて大きな収穫を得た阪南大高

[3.12 アンブロGACH1-TR【ガチトレ】キャンプ G大阪ユースB 2-5 阪南大高 J-GREEN堺]

 フットボールと「ガチ」で向き合うユース年代のプレーヤーたちが、自身とチームの成長を目指す第3回「アンブロGACH1-TR【ガチトレ】キャンプ」の大阪大会の2日目が12日、J-GREEN堺で行われ、ガンバ大阪ユースB阪南大高による優勝決定戦は5得点を奪った阪南大高が勝利し、大会の頂点に立った。

 この日の午前中に行われた1位トーナメント準決勝(対G大阪ユースA)からスタメンを大幅に入れ替えた阪南大高。序盤は「ボールを奪う判断が悪かったせいで、タイミングが遅れ、マークをずらされた」(DF萬金祐太)と守備の課題が散見し、G大阪の2トップにゴールを脅かされる場面が続いた。

 だが、8分に相手DFの処理ミスを高い位置で奪ったFW角晃輔(新2年)が落ち着いてゴールネットを揺らし、先制。それでも、守備の不安は拭えず、16分には自陣でのボール回しがもたついた隙を突かれて、G大阪のMF川崎修平(新1年)に同点ゴールを献上してしまう。阪南大高は30分に右サイドからのパスをMF中村成龍(新2年)が決めて再び勝ち越したが、前半終了間際に不用意な守備からPA手前でファールを与えると、川崎にこの日2点目となる直接FKを決められ、同点で前半を終えた。

 後半に入って、阪南大高は一気に8人の選手を投入。突破力に秀でたFW島田龍之介(新2年)と和田育(新2年)の仕掛けを中心にG大阪のDFをかき乱す。3分には右サイドから中村、DF鍋坂陸平(新3年)と繋いでゴール前にパスを展開。走り込んだ島田がダイレクトで合わせて再びリードを奪うと、16分にも島田が加点する。さらに32分にはMF岸田悠希(新2年)がゴール前の混戦から豪快な一撃を叩き込み、終わってみれば5-2と大差をつけて試合終了を迎えた。

 強豪・12チームが出場した大会を制した阪南大高には、GACH1-TR(ガチトレ)賞が授与されたが、手にした物はそれだけではない。特に「試合をするからには何かを持って帰らないといけない。強い相手に緩い守備をしてはいけないことを学んだと思う。ウチが前半のような失点をしていてはプレミアで勝てない」(濱田監督)と足りない部分を知ることが出来たのは今後に活きる大きな収穫で、今大会でG大阪と2試合できたからこそ気付いた点だろう。

 新チームを立ち上げてからは下級生に経験を積ませるために、プレミアリーグよりも一足早くスタートした大阪府1部リーグは新2年生主体でチーム作りを行ってきた。新3年生との融合を図り始めたのは3月からに入ってから。本格的にチーム作りを行うのはこれからで、守備の細かい約束事などはまだ決まっていないが、MF宮崎空翔ら新3年生が島田や和田ら下級生を活かす攻撃など今年の方向性を掴んだことも価値がある。

 また、萬金が「練習から指摘されてきた球際の強さやセカンドボールの回収を改めて意識させられたけど、プレミアにいるガンバとやれた上に、苦しいゲームを競り勝てたのは大きい」と口にしたように、内容が悪いながらも勝てたこともプラス材料の一つ。濱田監督も「ちょっとは“やれるんちゃうか”と選手が思える結果が出たことは収穫。大人が植え付けられない自信がついたと思う」と続ける。多くの収穫を得た阪南大高はこの先、プレミアリーグ残留という今季最大の目標達成を目指し、シーズンを進めていく。

(取材・文 森田将義)

TOP