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復帰戦2発の阿部拓馬を絶賛、篠田監督「ゴールした選手はリーグ戦でも使いたい」

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[3.15 ルヴァン杯グループA第1節 FC東京6-0仙台 味スタ]

 圧巻のゴールラッシュとなった。11日に行われたJ1第3節G大阪戦(0-3)から先発8人を入れ替えたFC東京が6ー0で白星発進。古戦戦となった仙台MF三田啓貴は「FC東京はメンバーを変えてもこれだけのクオリティーを発揮できるメンバーが揃っている」と選手層の厚さに脱帽した。

 今季公式戦初先発となったMF阿部拓馬がゴール劇の口火を切った。前半26分、DF徳永悠平がPA右からグラウンダーでマイナスに折り返すと、エリア内で右足を一閃。強烈なシュートはGKの手をかすめ、そのままゴール左に突き刺さった。

 さらに後半8分、果敢なスライディングで相手ボールを奪うと、立ち上がって素早くパスをつなぐ。バーンズがPA内右から放ったシュートはGKに弾き出されたが、走り込んでこぼれ球を押し込み、3-0にスコアを動かした。

 昨夏、右腓腹筋筋挫傷で戦線離脱。J1での試合出場は昨年5月29日の第1ステージ第14節G大阪戦(1-0)以来、約9か月ぶり。得点は同3月11日の第1ステージ第3節神戸戦(1-0)以来、約1年ぶりとなった。復帰戦2ゴールの活躍に安堵の表情を見せ、「嬉しかった。徐々に良くなっている実感がある。結果を残せたのは大事」と率直な気持ちを話した。

「(阿部)拓馬は長い間、ケガに苦しんでいた。練習試合を重ねる中で、開幕してから徐々に昨年の春先のキレを見せてくれた。琢磨の姿勢がチームを救ったし、彼の推進力がチーム全体の攻守のバランスを良くし、積極的に仕掛けられたことが勝ちにつながった」

 篠田善之監督は試合後の会見で、阿部のアグレッシブなプレーを手放しで賞賛。J1開幕から3節。今オフに積極補強を敢行したが、新戦力はここまで不発。篠田監督は今後、どのような指針で選手を起用していくのか。

「ゴールした選手、献身的なプレーをした選手はリーグ戦でも使いたい。攻撃も守備も、拓馬の姿勢は僕の外せないところ。今日は琢磨らしいプレーができた」。定位置争いは熾烈を極めているが、指揮官の心をつかみ、アピールに成功。篠田監督は「90分間出場した彼の回復ぶり、残っている選手を見て判断したい」と含みをもたせながら、今後の起用を示唆していた。

(取材・文 佐藤亜希子)

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