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「よそ見」から生まれた決勝弾?FW奥埜の土壇場ミドルで仙台が劇的勝利

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劇的決勝ゴールを決めたFW奥埜博亮

[3.18 J1第4節 柏0-1仙台 柏]

 運も味方につけた。スコアレスで迎えた後半アディショナルタイム1分、ファウルを受けたベガルタ仙台MF金久保順が素早くリスタートした瞬間、FW奥埜博亮は「よそ見をしていた」と明かす。

「最初はちょっとよそ見をしていたけど、うまく自分の前にこぼれた。グラウンドもちょっと荒れていたので、思いきり振り抜こうと思った」。金久保からのボールをカットした柏DF輪湖直樹がコントロールを誤り、こぼれ球を奥埜が奪い返した。PA手前から右足を振り抜き、渾身のミドルシュート。アウト回転のかかったボールがワンバウンドしてゴールネットを揺らし、土壇場で劇的勝利を呼び込んだ。

 第2節の磐田戦(1-0)以来、2試合ぶりとなる今季2得点目。再び試合を決める決勝ゴールを叩き込んだ。相手選手がブラインドになってゴールの瞬間は「見えなかった」というが、それまでファインセーブを連発していたGK中村航輔の壁を打ち破った。

 値千金のゴールで勝利の立役者になった奥埜。渡邉晋監督も「その前に一瞬の隙があった」と“よそ見”を指摘したが、「あの隙を逃して、チャンスがなくなってしまったと思ったが、あの局面で粘り強さを出してくれた。前半から彼が献身的にプレーをしてくれた」と労い、「2桁ゴールを狙ってゴールにこだわってほしい」と、さらなるゴール量産に期待した。

「勝っている試合は苦しい時間帯が多いけど、自分たちでしのいだ中でチャンスが来ている」と奥埜が振り返るとおり、最後まで粘り強く耐え、泥臭く今季3勝目を挙げた。次節は4月1日に行われる川崎F戦。「間が空くのでコンディションやチームの考えをまとめて、いい試合ができるようにしたい」と気を引き締めた。

(取材・文 佐藤亜希子)

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