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開始早々に左耳裂傷もエースの意地、徳島FW渡が3戦連発「このまま止まらずに行きたい」

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開始早々の接触プレーでFW渡大生は頭に包帯を巻いてプレーしていた

[3.25 J2第5節 横浜FC0-2徳島 ニッパツ]

 エースが早くも量産態勢に入っている。徳島ヴォルティスは前半22分、DF広瀬陸斗の右クロスをMF島屋八徳がヘディングで合わせる。シュートは相手DFに当たったこともありポストを叩くが、跳ね返りをFW渡大生が頭で押し込み、先制に成功した。

 目の前にノイズがかかったような感覚を覚え、見えにくい状態だったという。ゴールを奪った直後も、渡は顔を抑え、喜びもつかの間の様子だった。渡は試合開始直後のプレーでDFカルフィン・ヨン・ア・ピンと接触。相手の肘が頭部に入り、左耳を裂傷した。

 そのために感覚が鈍っており、前半は極力中盤には下がらずにして、ゴール前に飛び込む意識だけを高めていたという。ただこれで3試合連続となる4ゴール目を記録するなど、好調をキープ。その間、チームも3連勝とあって、「チームが勝っていることはとてもいいこと。このまま止まらずに行きたい」と笑顔で振り返った。

 J1に行きたいという思いもモチベーションになっている。プロ入り4年間を過ごした北九州はライセンスの問題でJ1昇格条件を満たしていなかったために、16年に移籍していた徳島で初めてJ1昇格を視野に入れた戦いをしていることになる。

 移籍1年目の昨季はキャリア初の2桁となる12得点を記録。しかしチームは9位に終わったことで、「自分の力不足も痛感した」という。「昨季の得点数は越えないといけない」。J1昇格のためには自分の成長が必要だとすると、「チームが上位に行くためには、一人スコアラーがいると違う。自分がそうなれるようにしっかり頑張りたい」と力強く話した。

(取材・文 児玉幸洋)
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