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[MOM2086]神戸弘陵FW住田翔(新3年)_圧巻の一撃でミズノカップMVPに!

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大会MVPに選出された神戸弘陵高FW住田翔

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.30 ミズノカップ決勝 桃山学院高 0-3 神戸弘陵高 香川県サッカー場]

 意欲的な戦いを見せていた桃山学院高の度肝を抜くような一撃だった。前半23分、神戸弘陵高は中盤中央から左サイドへボールを進め、ハーフウェーライン付近からSB権勝星(新3年)がアーリークロス。後方からの難しいボールを胸でコントロールしたFW住田翔(新3年)がDF間を一気に抜け出す。そしてGKの位置をよく見て右足シュート。圧巻の一撃でチームに先制点をもたらした。

「クロスに信じて飛び込むのがチームのコンセプトなんで、飛び込んだら来てそれを決めた感じです。ボールがDFの上を越して来て、ヘディングやったら遠いと思って、思い切って前に入った。シュートはコースを狙って打ちました」

 コントロール、抜け出し、そしてシュートまでパーフェクトだったゴールについては神戸弘陵の谷純一監督、対戦した桃山学院高の堀佳津之監督も素直に賞賛していた。この決勝戦、「スピードは負けたくない」というFWはスーパーゴールに加え、その武器を活かしてチャンスに絡むなど危険な存在であり続けた。

 住田は昨年のプレミアリーグ開幕戦で2年生ながら先発出場。その後も前半戦は出場機会を得ていた。だが、結果を残すことができずにBチームへ降格。夏頃から年明けまでBチームで過ごしてきた。本人は当時、やや自分勝手なプレーをしてしまっていたことを認める。だが「悔しかったんで絶対にやり返さないといけない」という中で聞く耳を持つようになったことが自分のプレーを向上させた。

「コーチの言っていることをやってみたら良くなった。僕は裏へ抜けるのが持ち味の選手なんですけど、(それまでは)足元にもらいに行ったりして。でも裏に抜け出してみたら周りと合ったりしてきた」。

 抜け出しとシュートを意識しながらトレーニング。そしてBチームで結果を残していたFWはチャンスを掴む。谷監督は「県リーグで経験してから点も獲るし、ということで上に上げたら、周りもレベル上がるんで、いいボールが入ってくるから得点挙げたり、ポイントになったりする」。今大会では相手の背後へ抜け出す動きで脅威になり続け、決勝の先制点によって大会MVPも受賞。今後へ弾みをつけた。

 昨年のプレミアリーグでは結果を残すことができなかった。だからこそ、今年はゴールにこだわる。「この1年間、シュート、シュート、シュートで自分が勝負決められるような選手になりたい」。春だけの出番では終わらない。ミズノカップMVPプレーヤーが今年はプレミアリーグでシーズンを通して活躍し、ゴールを連発する。

(取材・文 吉田太郎)
ミズノカップ U-18 IN うどん県

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