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[船橋招待U-18大会]優勝、準優勝チーム苦しめた超注目ルーキー、東京VユースMF山本理仁

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[4.2 船橋招待U-18大会決勝リーグ 矢板中央高 2-1 東京Vユース 高瀬下水処理場上部運動広場]

 今年から東京ヴェルディユースの指揮を執る永井秀樹監督はチームの中心となる中央のポジションに新1年生を配置している。背番号27を背負うその1年生レフティーは指揮官を認めさせるだけのプレーをしてのけ、さらに「日本のサッカーの中心に」「ヴェルディ、大げさに言うと、日本のサッカーにとっても宝物だと思う」とまで言わしめている。

 MF山本理仁(新1年)は東京Vユースでフロントボランチ(シャドー)、メディオセントロ(アンカー)のポジションでプレー。船橋招待U-18大会では永井監督が「Jのベテラン選手みたい。大したもの」という評価も納得の動きで絶大な存在感を放っていた。

 名古屋U18や矢板中央高という今大会の優勝チーム、準優勝チームのプレッシャーに対しても「逆取るのとか得意なので、止まっている相手よりも強く来る相手の方がやりやすい」と軽やかにいなして前進。そして左足でサイドへ展開したり、ショートパスを繋ぐなど厳しいエリアでも失わずに正確にパスを通すなど、中心選手のようなプレーを続けていた。名古屋U18戦では相手GKの好守の前にポストを叩いたものの、左足FKでゴールを脅かしたり、相手に隙があればスルーパスを狙ったりするなど堂々とした姿も印象的だった。

「(中学3年時から)何回かユースの練習に呼んでもらっていました。最初はプレッシャーとかジュニアユースと全然違って、慣れないところがあったんですけども、(ユースに入って)1か月半くらいやってきて段々慣れてきてしっかりできています。でも、逆足の右足の精度とかまだまだだと思うし、足元だけじゃなくて背後へ抜ける動きだったり、そういう点はまだまだ。永井さんにも求められているところをしっかりとやっていきたい。(将来は) ヴェルディがJ1で優勝することが一番ですし、そこで活躍して海外へ行って活躍したい」

 課題がまだまだあることは本人も永井監督も理解している。だからこそ、改善して、特長であるゲーム勘の良さ、ゴールに繋がるプレーを伸ばして、より上のステージで活躍できる選手になること。今年、U-16日本代表に選出されているレフティーは1学年上の世代が出場するU-17W杯にも本気で挑戦する意欲。「17のワールドカップ目指していく。一個下でも全然できると思うから、(ライバル達を)蹴散らすくらい貪欲にやっていきたい」。MF平川怜(FC東京U-18)やMF福岡慎平(京都U-18)らU-17日本代表の中盤の層は非常に厚いが、食い込むくらいのアピールをして成長を加速させる。

(取材・文 吉田太郎)

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