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[プレミアリーグWEST]開幕戦で福岡U-18に勝利も試合後笑顔なく……。G大阪ユースは「内容もいい方に」

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前半15分、ガンバ大阪ユースはMF芝本蓮が先制ゴール。だが、試合後は笑顔なき勝利に…

[4.8 高円宮杯プレミアリーグWEST第1節 G大阪ユース 1-0 福岡U-18 ヤンマー]

 8日、高校年代最高峰のリーグ戦、高円宮杯U-18サッカーリーグ2017 プレミアリーグWEST第1節で15年優勝のガンバ大阪ユース(大阪)と13年以来のプレミアリーグ復帰を果たしたアビスパ福岡U-18(福岡)が対戦。MF芝本蓮(3年)の奪った1点を守ったG大阪が1-0で勝利した。

 開幕戦を白星で飾ったG大阪だが、試合後は勝者と思えないような暗いムード。實好礼忠監督は「非常に、硬かったですね。ボールがズレることが多かったですし、サポートのところも遅かったですし、判断のところもちょっと決めた判断が状況判断ではなかったですね。暗いでしょう? 高校生ならば(勝って)明るくなってもいいのに」と苦笑していた。

 そして「素直にこの雰囲気というか、勝っても喜べないところ、何で喜べていないのかという話をしたいなと」と語っていたが、ミーティングで「この試合に満足していない人は?」の問いに選手全員が手を挙げていた。主将の右SB奥井大貴(3年)は「勝ったんは良かったんですけど、内容もいい方に向けていければいいと思います」。開幕戦、雨中の一戦、そしてヤンマースタジアム長居の雰囲気によって過緊張だった初戦から切り替えて、次は内容も求めて白星を勝ち取る。

 序盤はプレミア復帰戦となった福岡も非常に動きが硬かった。「最初は全然行けなかった」(小倉裕介監督)という福岡からG大阪が先手を取る。15分、上手く右のスペースを突いて持ち上がったFW白井陽斗(3年)が中央の芝本へパス。緩急をつけたドリブルとシュートフェイントでDFを攻略した芝本が右足でリードをもたらした。

「ボールに対して厳しく行くというのが僕らのやろうとしていることなんですけれども、行けずに見ちゃったことで失点してしまったのはもったいなかった」と福岡・小倉監督。主導権を握ったG大阪はMF山下諒(3年)の左足ミドルやDFの背後へ抜け出したFW松下亮太(3年)の決定的な右足シュート、MF奥野耕平(2年)のポスト直撃のヘディングシュートなどで2点目を狙う。だが、先制した後もG大阪はどこか乗り切れなかった。

 福岡にとっては緊張と劣勢の前半。だが、小倉監督が「前向きに自分たちで変えてくれた。後半巻き返そうとする姿勢や前向きにするところはあった」と振り返ったように、幅広いカバーリングや球際での厳しいチェックを見せていたCB西洸瑠主将(3年)を中心に自分たちで流れを変えて見せる。

 後半9分、福岡はFW北島祐二(2年)のスルーパスでFW甲斐海夏人(3年)が抜け出して決定的な右足シュート。その後も個々の献身的な動きから切り替え速い攻撃で攻める時間を増やすと、左MF桑原海人(2年)や交代出場のDF田中真輝(3年)のクロスがゴール前に入る。だがG大阪は實好監督が「(攻撃面ではなかなか良さをだせなかったが)守備のところのポジショニングは緊張あっても取れるんで、しっかりゼロで抑えてクロス対応のところなんかもたくさんやってきたので守備のところはしっかり、チームワークというところで声かけてやっていましたね。みんなのディフェンスが良かったですね」と説明したように、守備面で個々が役割を全う。最後まで継続的にボールを追い続け、ゴール前では主将の奥井やCB中島大雅(3年)、CB岸田悠佑(3年)が確実に相手の前で跳ね返していた。

 福岡は最後の部分の質やタイミングが課題となり、シュート数3本で0-1敗戦。小倉監督は「切り替えや球際の厳しさだとか、自分たちで背後取り行って、間でボール受けに行ったりだとか、そういう姿勢はできた部分があると思うんですけれども、やっぱり得点奪えないんで結果を得られることができなかった」と残念がった。

 G大阪はGK谷晃生、DF足立丈英、DF臼井貫太、MF梅津克貴の主力級4選手がU-23チームでの活動を優先してプレミアリーグは登録外に。それでも選手たちは言い訳をすることなく、現状のメンバーで優勝を目指している。實好監督は「どんどん上の方へ行ってもらっていい。(他にも出番を)待っている選手たちがいるんで。積極的に上でやってもらいたい」とユースチームからどんどん上のステージで戦う選手が出てくることを期待する。不満の内容だった初戦を終え、「やりがいがありますね、これは」と微笑んだ指揮官。G大阪ユースの選手たちは先を見すぎることなく、まずは目の前の課題に取り組み、プレミアリーグで結果を残すことに集中する。

(取材・文 吉田太郎)
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●2017プレミアリーグWEST

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