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東京V安在和樹、弾丸ミドルも…「気持ち的に乗らない」今季初得点

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今季初得点を記録した東京ヴェルディMF安在和樹

[4.9 J2第7節 東京V2-3湘南 駒沢]

 左足から放たれたシュートは凄まじい勢いでゴールへと向かい、ネットを揺らす。しかし、時間は後半アディショナルタイムも3分を回っていた。1点差に詰め寄った東京ヴェルディだったが、あと1点届かず。MF安在和樹は「決めるのが遅かった」と自身の今季初得点にも喜びを表さなかった。

 序盤は左右にボールを動かして主導権を握り、前半16分にMF安西幸輝の得点で先制した東京V。しかし、「湘南は良いプレスを掛けてくるので、時間が経つにつれて、ちょっとしたミスが出てきてしまった。これまではうまくやり直せることもあったが、その時間を与えてくれなかった」と徐々に湘南のプレスの波に吞み込まれ、相手に押し込まれる時間帯が続く。

 すると、前半21分に同点に追い付かれ、同33分には逆転を許してしまう。さらに後半9分に追加点を奪われるなど、一気にリードを広げられてしまった。しかし、「途中から入った選手の特長をうまく出せたし、相手も3点取って少し引いてスペースができた」とその後は東京Vが押し込み始める。そして、後半アディショナルタイムに豪快な一撃が生まれた。

 ゴール前の混戦からMF橋本英郎が後方にパスを送ると、走り込んだ安在が迷いなく左足を振り抜く。「枠を捉えているなと思った。シュート回転が掛かっていてGKが横に動いてくれていたし、下も濡れていたのでそこでどうなるかだった」。左足から放たれたボールはGK秋元陽太の手前でワンバウンドすると、ゴールマウスへと吸い込まれた。

 自身の今季初ゴールとなったが、「決めるのが遅かった。もう少し早い時間帯に決めていれば押せ押せになっていた。チームが勝たないと、気持ち的にも乗らないですね」とチームが2-3で敗れたことで悔しさを滲ませる。

 ここまで5試合連続完封勝利と乗りに乗っていたチームだが、今季初の複数失点を喫しての敗戦。「今日は自分たちのミスからの失点もあった」と唇を噛みながらも、積み上げてきたものに間違いないと話す。「(ロティーナ)監督も良く言いますが『自分たちでエラーをしない』。そうすれば失点の可能性を減らせます。そこにこだわるだけでなく、今までやってきたことの質を高めていけば、また堅い守備ができると思う」と前を向いた。

(取材・文 折戸岳彦)
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