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泥沼脱出へ、大宮に見えた光明…渋谷監督「無失点だったのはいい攻撃があったから」

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大宮アルディージャは泥沼を脱出できるか

[4.12 ルヴァン杯グループA第2節 大宮0-0柏 NACK]

 初勝利は逃したが、浮上のきっかけはつかんだ。リーグ戦では唯一の未勝利で、クラブワーストを更新する開幕6連敗。危機的状況に陥っている大宮アルディージャが公式戦の連敗をストップし、今季初の勝ち点を獲得した。

 同じくリーグ戦で低調なスタートを切り、勝ち点6(2勝4敗)で15位に低迷する柏との一戦はスコアレス決着。試合後、渋谷洋樹は「選手があれだけ必死になってもまだ勝利は勝ち取れない」と嘆いたが、「今日の引き分けは次につながるゲームになった」と確かな手応えをつかんだ。

 若い戦力が積極果敢なプレーを見せた。8日の神戸戦(0-2)から先発9人を入れ替え、下部組織出身の19歳FW黒川淳史や20歳DF高山和真ら若手を先発起用。すると、黒川やMF大山啓輔が前線からプレスをかけて高い位置でボールを拾い、アグレッシブにゴールを目指した。後半23分に決定機。スローインの流れから、大山の右クロスをゴール前の高山が強烈なヘディングシュートで叩いたが、惜しくもクロスバーを直撃。ゴールをこじ開けることはできなかった。

 攻撃のリズムをつかんだ矢先、後半25分にDF大屋翼が2枚目の警告で退場。今季は後半に全試合で失点してきたが、この日は数的不利の展開でも崩れることはなかった。10人になってからは4-4-1に変更。最後まで集中力を切らさずに粘り強く耐え、今季初の無失点で試合を終えた。

 シュート数5本に対し、12本のシュートを浴びた。目に見える結果は残せなかったが、明るい兆しは見えた。自陣での消極的なパス回しから一転、効果的な縦パスが入った。両サイドでも連動した攻撃の形をつくり、最後まで勝利への強い意志を見せた。いい守備からいい攻撃へ。その逆もまた然りだ。

「いい攻撃をしていたから失点がなかった。今日無失点だったのはバランスのいい攻撃があったからだと思う」。悪い流れを完全に断ち切るべく、16日の清水戦は正念場となる。指揮官は「今日の引き分けを必ず次の清水戦につなげたいし、つなげなければならない」と力強く言い切った。

(取材・文 佐藤亜希子)

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