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闘争心をコントロール、一段階上の選手へ…進化中の日本体育大DFンドカ・ボニフェイス

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大学最終学年を迎えたンドカ・ボニフェイス

 熱い闘争心をコントロールし、選手として一つ上の段階へ。日本体育大DFンドカ・ボニフェイス(4年=浦和東高)は転換期を迎えている。“やられたらやりかえす”という気持ちが強すぎて裏目に出てしまうことが多かったが、ようやく落ち着いて判断ができるようになり、選手として一皮向けようとしている。

 大学3年生という大事な時期だった昨季はまさかのスタートだった。開幕戦の順天堂大戦で終了間際に“つば吐き行為”で退場。これにより、異例の6試合出場停止という処分が下された。そんなとき、鈴木政一監督から呼び出しを受けた。

「政一さんからは、“そういうことをしていると、みんなから信頼は得られない。みんなから信頼されないとサッカーはできない。みんなから信頼されるような選手にならないといけない”と言われて、その通りだなと思いました。自分はDFというポジションですし、信頼されるようにしっかりしないといけないと、改めて頑張ろうと。そう思いました」

 指揮官からは『サッカーはチームプレー。ましてや守備陣なのだからチームに信頼されていないといけない。そういう選手はプロになれば、10年レギュラーが取れるのだから』と説かれた。この言葉を胸に刻み、改めて日々の練習から真摯に取り組んだ。

「大事な1年だったのに、6試合の出場停止で前期リーグのほとんどに出られず。正直困りました(苦笑) チームに悪いなと思いましたし、嘘だろって……。あの時期は公式戦に出られなかったので、とにかくみんなと練習していましたね。モチベーションとしては練習試合などはあったので、毎週そのためにやっていました」

 スタートでつまづいたものの、夏の大学日本一決定戦・総理大臣杯では全試合に出場し、チームの4強入りに貢献。後期リーグでも主力として出場を重ねて、チームは3位でリーグを終えた。試合を重ねる毎に冷静な判断ができるように。しかし全日本大学選手権(インカレ)では決勝進出を果たしたものの、決勝で筑波大に0-8の完敗。涙の準優勝となった。

「インカレのあの負けは本当に残念でした。あのときの日本体育大は勢いで勝ち上がったという感じで。チームのみんな最初は勝てるとは思っていなかったと思うし、初戦で勝てるかどうかという感じの雰囲気でしたけど、初戦とその次に勝って勢いに乗ったかなと思います。個人としては、全く何も出来なかった大会ですね」

「個人としての手応えがあるとすれば、良くなった部分というのは“考えてやらないといけないな”と思ったことです。無意識に“ただやろう”というのではなく、考えてやらないといけないと思ったことが成長なのかなと感じています」

 鈴木監督は『いくつかの判断が持てるようになった』と最近のンドカの評価を話し、『ミスにもめげずにやり続ける、そういう気性がある』と語っていた。本能のまま感じるままにプレーしていた姿から、成長を遂げようとしている。

「今まで小学校1年生でサッカーを始めましたけど、考えてプレーしたことはないんです。最初に考えてやるように言われたときは、言っている意味がわからなくて、ポジショニングとか色々言われても、何が良くて何が悪いのか言っていることが全くわかりませんでした」

「大宮の下部組織にいた中学時代には、色々言われていたと思うんですけど、あの頃も何を言ってるかわからなくて。言われてもすぐに頭から抜けていましたね(苦笑) 高校で自信が身について、少し変わったかなと思います」

「言われることがわかるようになったのは、今年というか本当に最近ですかね。この1月を過ぎた頃からという感じです。今までも大学に入ってからは、なんとなくわかってはいましたけど、わかっていて聞いていないという部分、わかっていない部分もあったので。ようやく最近になって、本当の意味で理解できているかはわからないですけど、自分としては理解していると思っています」

 これまでは“やられたらやり返す”というプレーが多かった。自分がボールを奪われたら、自身のマークから目を離して奪った選手を追いかけるシーンが見られ、チームの守備に穴を開けてしまうことが多々あった。それでもインカレでは“報復行為”は減り、選手として成熟しようとする姿がみられた。

「“やられたらやり返してやろう”というのは、今でもプレーに出てしまいますし、そう思ってしまうのが正直なところです。でも、自分で奪い返せるならそれでもいいかもしれませんが、それでボールが取れないのならば、どうするかというのは、その瞬間に考えないといけないと思うようになりました。多少はそうやって考えられるようになったのかなと思います」

 大学4年生となり、ようやく成熟しようとしている。今季の日本体育大は昨季の大黒柱だったMF高井和馬(群馬)とDF高野遼(横浜FM)らが抜け、ンドカら既存戦力のさらなる奮闘が求められるシーズンとなる。

「去年は高井選手や高野選手など、4年生にすごい選手がいっぱいいたので、そういう選手の力、個の力で勝ったり出来たんですけど、今年はそう簡単にはいかないと思うので、チーム力が大事になってくるかなと思います」

「自分はチームが勝つために何ができるか考えたら、失点しないようにまずは守備。そこに専念しつつ、プラスアルファでセットプレーやパスで攻撃にも参加できればと思っています」

「具体的な詳しい目標は考えていないんですけど、去年は出られない試合も多かったので、今年はまずは試合に出て、安定したパフォーマンスを披露したいです」

 大学最終年となり、進路も決める時期。今季の活躍次第では強靭なフィジカルを持つポテンシャル高いDFには、様々なJクラブが注目を寄せるはずだ。しかし、ンドカは冷静に目の前だけを見つめる。

「もちろんプロ入りは目指していますが、そういうことを考えるよりは目の前のひとつひとつに勝ちたいなと思っています。なので今一番勝ちたいと思っているのは開幕戦。まず試合に出られないと意味がないので、チームの練習で自分をアピールしないといけない。開幕戦では考えすぎず、自然体でやろうかなと思います」

 ンドカが履くスパイクは『UAクラッチフィット フォース 3.0 HG』。昨秋からこの軽量性、反発性、耐久性に優れたスパイクへ足を入れ、ピッチへ立っている。

「去年の10月頃から履いていますが、気に入っているのは、どんどん伸びていっていい形になるところですね。自分は足が幅広なので履き始めはきついですけど、これは伸びる素材なので。あとは滑り止めみたいなのがスパイクについているので、ボールが収まりやすいです。色にこだわりはなくて、足の裏がしっかりとベタっとついているような感じがいいです」

「実は革のスパイクが好きなんですけど、今履いているこのスパイクは革と同じように伸びるのでいいなと思います。結構すぐに革のスパイクのように足に馴染みました。自分は履いていて、とにかく楽なものが好みですね」

●第91回関東大学1部L特集



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