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自慢の高さは世界でも通用。全3試合無失点の日本高校選抜CB佐藤瑶大は「DFの仕事」全うする構え

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CB佐藤瑶大は無失点に貢献。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[4.15 デュッセルドルフ国際ユース大会予選リーグ 日本高校選抜 0-0 ザルツブルク]

 試したかったストロングポイントの自信をより深めている。日本高校選抜は第55回デュッセルドルフ国際ユース大会予選リーグ第3戦で大会2連覇中のザルツブルク(オーストリア)と対戦。その強敵相手にCB佐藤瑶大(駒澤大高→明治大)とCB阿部海大(東福岡高3年)ら最終ラインが的確なラインコントロールと球際での強さを発揮するなど、チームは無失点で引き分けに持ち込んだ。

 特に佐藤は味方選手からも「強い」という声も漏れていたほど、空中戦で強さを発揮。自慢の高さによって駒澤大高を2年連続で選手権8強へ導くなど、“東京ナンバー1のエアバトラー”と評されていたDFは、大柄な相手の上から打ち込むヘッドや背走しながら頭に当ててクリアするなど空中戦や前線の起点を潰す動きが光っていた。

 同日に行われたマインツ戦でも終盤に投入されて高さを発揮したり、スライディングタックルで相手の突破を阻むなど1-0での勝利に貢献。本人も「フィジカルとかストロングポイントは通用しているんでそこは自信になっていますね」と口にしていた。

 今大会開幕からの2試合は阿部と橋本恭輔(青森山田高→新潟医療福祉大)がCBでコンビを組んで先発。佐藤は3試合目でようやく初スタメンだった。先発を掴みきれていない理由を本人は感じている。「要所、要所のヘディングだったり、対人だったりというのは(海外の選手相手にも)負けていなかったと思うんですけれども、黒田監督に要求されている縦パスに対してとか人に対して強くというところをもっと追求できないと、定位置取るのは難しいかなと思います」

 自分の良さを発揮しつつ、しっかりと課題を改善すること。次の試合へ向けて佐藤は「出られるかどうか分からないですけど、最高のパフォーマンスができるように準備しておくということと、監督の求めているところを素早く意識して実践するということが大事だと思うんで、そういうところはやっていきたい」と言い切った。

 そして何よりもゼロで守りきることに集中する。「ゼロであることが一番DFの仕事だと思うんで、ロングボールを配球することやポゼッションすることもその仕事なんですけれども、ゼロで抑えるという仕事を全うしたいと思います」。チームは今大会全3試合無失点。朝の散歩時に山本晃永トレーナー(ワイズスポーツ&エンターテイメント)の動態模写で笑いを誘うなどチームのムード作りにも一役買っているDFは、また出番を得た際には「DFの仕事」を全うする構えだ。

(取材・文 吉田太郎)
●日本高校選抜欧州遠征特設ページ

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