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1か月後に迫るU-20W杯…指揮官が「一番不安」に感じていること

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千葉との練習試合で4-1の勝利を収めたU-20日本代表候補

[4.18 練習試合 U-20日本代表候補4-1千葉 フクアリ]

 指揮官も思わず頬を緩めた。対戦相手の千葉は控え組が中心だったとは言え、U-20日本代表候補は練習試合できっちりと4-1の勝利を収めた。チームを率いる内山篤監督は「非常にタフにやってくれたと思う」と選手たちを労った。

 千葉は最終ラインをハーフウェーライン付近まで押し上げ、前線からプレスを掛けてくる独特な戦術を採用する。序盤こそ、U-20代表候補はプレスの網にかかる場面もあり、攻撃の組み立てに苦しむ場面もあったが、千葉の最終ライン裏に生まれるスペースを突いて徐々に攻撃のリズムを生み出していった。

 1本目の8分に相手GKのポジションを冷静に見極めたFW小川航基(磐田)が先制点となるミドルシュートを沈めると、同点に追い付かれて迎えた2本目の19分にはDF町田浩樹(鹿島)のロングパスで抜け出した小川が巧みなトラップからゴールを陥れた。相手の守備時の弱点を突いて重ねた得点に「世界に行ったときにいろいろなスタイルのチームがあるので、その中で狙いを持って良くやってくれた」と振り返った。

 その後も3本目の4分にMF遠藤渓太(横浜FM)、27分にDF橋岡大輝(浦和ユース)がネットを揺らし、チームは4-1で快勝した。「(3月の)ドイツ遠征を含めてチャンスメイクと得点は比較的安定してきているので、良い守備から攻撃に出ていくことを求めていきたい」と4得点を記録した攻撃面での手応えを感じつつ、この日1失点を喫した守備面をさらに安定させて1か月後の本大会に臨もうとしている。

 今回招集されたメンバーの多くは所属チームで出場機会をつかみ切れていない状況で、内山監督もその点は不安に感じているようだ。「チーム事情はあるが、一番不安なのはゲームを90分やっていないこと。本大会は3人しか交代できず、中2日の連戦なので、選ばれた人間がある程度90分ゲームができる状態で入りたいと思っている」と話すと、「ゲームに出ることが一番だけど、その中でもできる範囲で心身ともにコンディションを整えてほしい」と続けた。

 本大会ではグループリーグ初戦で南アフリカ、第2戦でウルグアイ、第3戦でイタリアと対戦する。指揮官は「どのチームも初戦が大事だと思っている。初戦で良い入り方をして結果がついてくれば、非常に自信になると思うので、そういったゲームを展開できるように積み上げてきたものを出したい」と大事な初戦に向けて最高の準備を進めていこうとしている。

(取材・文 折戸岳彦)
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