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[MOM2102]帝京FW照田拓史(1年)_流経大柏相手に3ゴール1アシスト!俊足FWが逆転劇の主役に

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後半38分、帝京高FW照田拓史が同点ゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.29 Rookie League A Group第1節 流通経済大柏高 2-4 帝京高 時之栖裾野G]

 昇格組の帝京高が過去2年間、Rookie League A Groupで無敗だった流通経済大柏高に逆転勝ち。主役は俊足FW照田拓史(1年)だった。0-2の後半36分に奪った追撃ゴールを皮切りに3得点1アシストの大活躍。帝京入学後に武器であるスピードの活かし方を学んだFWがその成果を結果で示した。

 チームを勢い付けたのは後半36分の一撃だった。MF宮下正太郎からのスルーパスで左中間を抜け出すと、左足シュートを狭いニアサイドへ叩き込んだ。「あんまり左足は自信無かったんですけど、負けていたこともあって、『決めないと』と思ってゴールをよく見て打てたシュートでした」というゴールから2分後の38分、照田は再びゴールを破る。

 セットプレーのクリアボールを拾ったMF佐藤悠生がDFラインとGKの間へ浮き球を入れると、照田はオフサイドを取るために一瞬足の止まった流経大柏DFの裏を取る形で飛び出す。そして、GK目前でボールをコントロールすると、そのまま右への動きでGKを外して右足で同点ゴールをねじ込んだ。

 さらに44分に中央からのワンツーで宮下の勝ち越しゴールをアシストした照田は、アディショナルタイムにも相手DFラインの背後へ飛び出すと、GKの頭上を越す右足ループシュートを決めてハットトリック達成。チームの勝利に貢献することを考えていたというFWがその思い通りに勝利に貢献する働きをしてのけた。

 この試合、小柄な照田は流経大柏との競り合いをなかなか制すことができずに苦しい戦いだった。それでも「身体が全然違うので負けることが多かったんですけど少ないチャンスの中でどれだけ自分ができるか待って、それでやれた感じでした」。焦れずにチャンスを待ち続け、終盤に得点力を爆発させた。

 高校入学後に武器であるスピードをより有効に使う術を学び、この日はそれを得点に結びつけた。「スピードの活かし方というのがちょっと変わってきた。中学校の時はボーンと蹴って一か八かのスピード勝負だったんですけど、今は使う時と使わない時の切り替えを先輩たちに教えてもらっている」。闇雲に走り回るのではなく、スピードの使い所、駆け引きを学び、それをこの日は活かすことができた。

 良い形で第1節を終えた照田は「明日の相手も前橋育英高校で強いので自分の力が通用するのか試したいですし、チームで頑張って勝ちたいです」。チームメートたちの力を信頼、期待しているFWは仲間達とともに今の力を強豪相手に試し、得たものを将来の活躍に繋げる。

(取材・文 吉田太郎)
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