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アーセナル、22年ぶりの屈辱…ダービーマッチ制して9連勝のトッテナムが“宿敵”より上位確定

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先制点を決めたデレ・アリ

[4.30 プレミアリーグ第35節 トッテナム2-0アーセナル]

 プレミアリーグは30日、第35節を行った。ホワイトハートレーンでは、トッテナムアーセナルによる“ノース・ロンドン・ダービー”が開催され、2-0でトッテナムが勝利した。

 26日のクリスタル・パレスで8連勝としたトッテナムは、メンバーを2人入れ替え、DFキーラン・トリッピアーとFWソン・フンミンが先発出場。システムは4-2-3-1でGKウーゴ・ロリスがゴールを守り、最終ラインは右からトリッピアー、DFトビー・アルデルワイレルト、DFヤン・フェルトンヘン、DFベン・デイビスと並んだ。中盤の底にMFクリスティアン・エリクセンとMFビクター・ワニャマ、2列目は右にMFエリック・ダイアー、左にソン・フンミン、中央にMFデレ・アリが入り、1トップはFWハリー・ケインが務めた。

 アーセナルは26日のレスター・シティ戦から3人変更。MFアーロン・ラムジー、MFアレックス・オクスレイド・チェンバレン、FWオリビエ・ジルが先発に名を連ねた。システムは3-4-2-1で守護神はGKペトル・チェフ、3バックは右からナチョ・モンレアルローラン・コシールニーガブリエル・パウリスタと並び、中盤は右からDFキーラン・ギブスグラニト・ジャカ、ラムジー、チェンバレン。シャドーにFWアレクシス・サンチェスとMFメスト・エジル、最前線にジルが入った。

 開始40秒でケインが左足シュートを放ったダービーマッチ。2位トッテナムは首位チェルシーが直前の試合で勝利しているため、勝利して勝ち点4差をキープしたいところ。一方の6位アーセナルは、トップ4入りに望みをつなげるためにも因縁のスパーズ撃破といきたい。最初の決定機はトッテナムに訪れる。前半22分、オフサイドラインぎりぎりでパスを受けたケインがPA右でタメを作ってクロス。ファーサイドにデレ・アリが飛び込んだが、チェンバレンに寄せられてヘディングシュートはわずかに枠を逸れた。

 さらにトッテナムは得意の縦に早いカウンターでアーセナルゴールに迫る。前半25分、左サイドの裏を突いたソン・フンミンがカバーに戻ったチェンバレンをかわして中央に切れ込み、PA右から右足を振り抜く。これが相手に当たってクロスとなり、ゴール前に走り込んだエリクセンが左足ボレーで合わせたが、惜しくもクロスバーに嫌われた。

 なかなか攻撃の形を作れないアーセナルは前半38分、サンチェスのパスを受けたラムジーが左45度の位置から右足でコントロールショットを放つがGKロリスに弾き出される。44分には左サイドからサンチェスがクロスを上げるとみせかけて、直接ゴールを狙ったが、これも決めることができず、前半はスコアレスに終わった。

 後半も多くチャンスを作ったのはホームチームだった。3分、ソン・フンミンのキープからこぼれたボールを右サイドのデイビスが中央に送り、PA手前からワニャマが右足ダイレクトシュート。これはGKチェフに弾き出されたが、10分に均衡が破れる。トッテナムはPA右のデレ・アリがヒールでつなぎ、エリクセンが縦に仕掛けて右足シュート。GKチェフが弾いたボールにいち早く反応したデレ・アリが滑り込みながら左足で押し込み、トッテナムが先制に成功した。

 さらにアーセナルの動揺をトッテナムが突く。後半12分、ケインが緩急をつけたドリブルでガブリエルのファウルを誘い、PKを獲得。これケイン自らゴール左隅に流し込み、2-0とリードを広げる。攻撃の手を緩めないトッテナムは22分、右CKの流れからワニャマが後方に落とし、フェルトンヘンが左足で強烈なシュートを浴びせるが、GKチェフのファインセーブに阻まれた。

 防戦一方のアーセナルは後半20分にジャカを下げてFWダニー・ウェルベック、30分にDFエクトル・ベジェリン、36分にFWセオ・ウォルコットを入れる。しかし、GKチェフの再三の好セーブで追加点こそ与えなかったが、最後まで1点が遠く、チャンスらしいチチャンスを作れなかった。試合は2-0でトッテナムが勝利。9連勝でホーム無敗を継続した。さらに残り4試合でアーセナルとの勝ち点差を『17』に広げ、1994-95シーズン以来、22シーズンぶりにアーセナルより上位で今季を終えることが決定した。一方のアーセナルはチャンピオンズリーグ出場権獲得がさらに厳しくなった。


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