[4.30 Rookie League A Group第2節 矢板中央高 1-0 桐光学園高 時之栖裾野G]

　桐光学園高の久保昌成コーチは「強さという部分は今後もっともっと求めていかないといけない」と指摘した。桐光学園の個々の技術レベルは出場全チームを見渡してもトップレベルの印象。特に技巧で差をつけていたMF中村洸太と快足FW佐々木航の突破は簡単には止まらず、前線のFW佐々木ムライヨセフ、MFラナイメアー祈安、MF杉本衛星らが突破、シュートを繰り返した。

　それでも1点が遠く、後半にセットプレーから痛恨の1失点。前日の市立船橋高戦も相手に最後の局面で我慢され、自分達は我慢しきれなかった。だからこそ、上手さをより求める一方でクロス、シュートなど1本を大事に、それを決めきる、守りきる強いチームになることが必要。久保コーチも「この2日間でまざまざと感じた部分だと思う」と選手が気づき、意識を変えることを期待していた。

　中村は「ああいう形で1点取られて、流れを向こうに持っていかれたのは自分達の弱みでもあるので修正しなければいけない」と反省。また、それぞれの強すぎる個性を声がけによって上手く噛み合わせて、ストレス無く、チームで戦わなければならないという考えを口にした。

　選手たちはもちろん、上のステージで通用する個になることも求めていく。今大会屈指のテクニシャン、中村は同じく小柄ながらもそのテクニックや判断力によって抜群の存在感を発揮したMF鳥海芳樹(現桐蔭横浜大)や今年主将を務めるMF田中雄大に憧れて桐光学園に進学した。
　
　小柄でも全国トップレベルのプレーヤーとして活躍している2人のような選手になることが目標。「自分は背が低いので足元、運動量で絶対に負けたらいけないと桐光学園のスタッフにも言われているんで、そこは今のところで満足しないでやっていきたいです。自分の負けたらいけないところ、足元、運動量とかもっと90分走っていかないといけないと思うし、全部のプレーにかかわれる選手になっていきたいです」と誓った。
　
　すでに1年生ながらトップチームで10番を背負うU-16日本代表MF西川潤の存在は刺激に。「結構悔しいんですけど、腐らず自分のやるべきことをやっていかないとトップで出ることはないと思う。周りに刺激されながらも腐らず、もっと高いレベルを求めてやっていきたいです」。同期の活躍も刺激に努力を続けて、チームに強さと白星をもたらす。

(取材・文　吉田太郎)

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