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久保裕也が2戦ぶり弾で移籍後9点目! ゲントは守備崩壊で優勝遠のくPO初黒星

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FW久保裕也が2試合ぶりにゴールを奪った

[5.7 ベルギーリーグ・プレーオフ1第7節 オーステンデ4-3ゲント]

 ベルギーリーグは7日、優勝を懸けて戦うプレーオフ1の第7節を行った。FW久保裕也の所属する暫定3位のゲントは、敵地で同5位のオーステンデと対戦。3-4で敗れ、プレーオフ初黒星となった。3-4-3の左ウイングで先発した久保は、2-4の後半35分に追撃のゴールを奪取。2試合ぶりとなる移籍後9得点目をマークし、フル出場したが、勝利には届かなかった。

 レギュラーシーズンからリーグ戦10試合負けなし(6勝4分)のゲント。オーステンデとの直近の対戦は4月21日にホームで行われたプレーオフ1の第4節で、先制を許しながらも久保が同点ゴールを挙げて引き分けに持ち込んだ。

 オーステンデを相手に良いイメージが残る久保は、開始早々にチャンスを迎える。前半3分、前回対戦で久保の同点弾をアシストしたFWサムエル・カルが、PA右外から折り返すと、相手DFに当たって浮き上がったボールに久保が飛び込む。寄せに来た相手GKより先に右足を伸ばして合わせるが、当てるだけで精一杯となり、ゴールを脅かすまでには至らなかった。

 それでもゲントは前半13分にラッキーな形で先制。サイドチェンジのロングボールを左サイドで受けたMFケニー・ハサン・サイフがPA内左から左足で速いクロスを送り、ゴール前に久保とFWカリファ・クリバリーが走り込むと、ボールは誰にも触れずにファーのサイドネットに吸い込まれた。

 幸先よく先制したゲントだったが、今度はアンラッキーな格好で失点。前半24分、DFラミ・ゲルションが自陣で不用意にボールを失い、相手のカウンターを浴びる。守備陣が素早い切り替えを見せてゴール前で食い止めたかに思われたものの、混戦からPA外に蹴り出そうとしたゲルションのクリアボールがFWセバスティアン・シアニに当たり、跳ね返りがゴールネットを揺らしてしまった。

 前半は互いに珍しい形から1点ずつを取り合い、1-1で終了。迎えた後半は先にゲントが動き、交代枠を1枚使って勝ち越しを目指す。すると、後半11分にPA手前やや左の良い位置でFKを獲得。ゲント移籍後初ゴールが鮮やかな直接FK弾だった久保だが、ここはボールと相手GKの間に立ち、キッカーのサポート役に回る。MFダニイェル・ミリチェビッチが狙い澄まして右足で狙うと、壁の右脇を通過したシュートがゴール右隅に決まり、2-1とした。

 後半15分には久保が自らチャンスを創出。左サイドからカットインし、PA手前中央から右足で低いシュートを放つ。しかし、コースが甘くなり、相手GKに弾き出された。

 追加点を奪えなかったゲントは、後半20分に再び予期しない形から失点を喫してしまう。オーステンデMFケビン・バンデンドリーシュが右足でクロスを送ると、ニアのゲントDFに当たってボールが空中に跳ね上がり、FWアダム・マルシッチがGKロブレ・カリニッチと競りながら頭で触ったボールがゴールに収まった。

 ゲントがリーグ戦で複数失点を喫するのは、3月4日に行われたレギュラーシーズン第29節ベフェレン戦(3-2)以来8試合ぶり。これで守備の集中が切れたのか、後半26分にMFフランク・ベリエ、同33分にはDFダビト・ロゼフナルに決められ、今季最多の4ゴールを許してしまった。

 チームの守備が完全に崩壊した中、2-4の後半35分に久保が味方に活を入れる。敵陣中央で攻撃の起点を作り、左サイドを走るサイフに展開。サイフがPA内左のゴールライン際からマイナスにパスを出すと、PA内にランニングしていた久保が左足の鋭いシュートをゴール右隅に突き刺し、1点差とした。

 ゲントは一時崩れかけながらも久保のゴールで立ち直り、終盤は1点を追いかけて反撃を試みる。しかし、波状攻撃も実らずに3-4のままタイムアップを迎え、首位アンデルレヒトと勝ち点5差のゲントにとっては、優勝が遠のく痛恨の敗戦となった。


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