J注目の興國FW大垣は得意のドリブルで魅せるも無念の敗退、今夏はドイツ1部クラブなどでトライアウトも
[5.14 総体大阪府予選6回戦 履正社高 3-2 興國高 J-GREEN堺]
多くのJスカウト陣の前で武器を見せつけた。さらなる評価も獲得した。だが、勝ち上がることはできなかった。
全国初出場を目指す興國高のU-17日本代表FW大垣勇樹(3年)は入学当初から注目を集めてきた俊足ドリブラー。技術レベルも高く、一瞬のキレでDF間へ割って入ってゴールを決めるFWは昨年、興國、国体大阪府選抜で10番を背負い、今年はU-17日本代表にも選出された。
その大垣はこの日、前半17分にDFを振り切って決定的な右足シュート。直後に大垣の右CKのこぼれ球からMF菅野琉巳(3年)の先制点が生まれた。大垣はさらに28分にもスピードに乗ったドリブルでPKを獲得。これを自ら決めてリードを2点とした。
抜群の突破力で相手の脅威となったが、MF村岡正梧主将(3年)が「結構自分達のペースでいい流れで後半を迎えられたと思うんですけど、あのPKからだいぶ流れが変わったと思います」と振り返ったように、チームは後半17分にPKを与えて1点差とされると、その後2点を奪われて2-3で逆転負け。大垣も勝負どころの時間帯で思ったようにボールを受けることができず、「後半も結構攻めれていたんですけど、最後のゴールに対する執着心とか全然なくて」と反省していた。
チームを勝たせることはできなかったが、力があることを示した。本人は仕掛ける時のボールの運び方が違うという“興國式”のドリブルによってより武器を発揮できるようになってきたと感じている。
「興國式のドリブルにした方が相手との距離感やボールを置く位置が違って一気にスピードに乗れる」。そのエースについて興國の内野智章監督も「決定力とドリブルの仕方、ランニングの仕方が上がってきた。シンプルにスピードが上がってきました。あと、ちょっとだけ走れるようになりました」と成長を認めていた。
今夏は将来へ向けて大事な時期となりそうだ。この日のプレーを見て興味を持ったクラブを含めてJリーグの4、5チームから練習参加の打診が来ているという。また、大垣に対しては海外のクラブも興味を持っているとのことで、今夏にはオーストリア1部リーグとドイツ1部リーグのトライアウトを受ける予定がある。海外志向が強いという大垣は「自分の長所のスピードとかドリブルを試してきたい。日本だけじゃなくて世界でも活躍して、色々な国の人に自分のことを知ってもらえるように」と意気込んでいる。
Jや海外のクラブで自分をアピールすると同時に、成長すること。そして全国上位を狙えるだけのチームだと感じている興國をレベルアップさせて選手権こそ、悲願の初出場を果たす。
(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2017
多くのJスカウト陣の前で武器を見せつけた。さらなる評価も獲得した。だが、勝ち上がることはできなかった。
全国初出場を目指す興國高のU-17日本代表FW大垣勇樹(3年)は入学当初から注目を集めてきた俊足ドリブラー。技術レベルも高く、一瞬のキレでDF間へ割って入ってゴールを決めるFWは昨年、興國、国体大阪府選抜で10番を背負い、今年はU-17日本代表にも選出された。
その大垣はこの日、前半17分にDFを振り切って決定的な右足シュート。直後に大垣の右CKのこぼれ球からMF菅野琉巳(3年)の先制点が生まれた。大垣はさらに28分にもスピードに乗ったドリブルでPKを獲得。これを自ら決めてリードを2点とした。
抜群の突破力で相手の脅威となったが、MF村岡正梧主将(3年)が「結構自分達のペースでいい流れで後半を迎えられたと思うんですけど、あのPKからだいぶ流れが変わったと思います」と振り返ったように、チームは後半17分にPKを与えて1点差とされると、その後2点を奪われて2-3で逆転負け。大垣も勝負どころの時間帯で思ったようにボールを受けることができず、「後半も結構攻めれていたんですけど、最後のゴールに対する執着心とか全然なくて」と反省していた。
チームを勝たせることはできなかったが、力があることを示した。本人は仕掛ける時のボールの運び方が違うという“興國式”のドリブルによってより武器を発揮できるようになってきたと感じている。
「興國式のドリブルにした方が相手との距離感やボールを置く位置が違って一気にスピードに乗れる」。そのエースについて興國の内野智章監督も「決定力とドリブルの仕方、ランニングの仕方が上がってきた。シンプルにスピードが上がってきました。あと、ちょっとだけ走れるようになりました」と成長を認めていた。
今夏は将来へ向けて大事な時期となりそうだ。この日のプレーを見て興味を持ったクラブを含めてJリーグの4、5チームから練習参加の打診が来ているという。また、大垣に対しては海外のクラブも興味を持っているとのことで、今夏にはオーストリア1部リーグとドイツ1部リーグのトライアウトを受ける予定がある。海外志向が強いという大垣は「自分の長所のスピードとかドリブルを試してきたい。日本だけじゃなくて世界でも活躍して、色々な国の人に自分のことを知ってもらえるように」と意気込んでいる。
Jや海外のクラブで自分をアピールすると同時に、成長すること。そして全国上位を狙えるだけのチームだと感じている興國をレベルアップさせて選手権こそ、悲願の初出場を果たす。
(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2017