beacon

全国連続出場へ!東海大高輪台が多彩な攻撃と1年生FW塚原先制弾などでまず1勝:東京

このエントリーをはてなブックマークに追加

前半10分、東海大高輪台高の1年生FW塚原智也が巧みなターンから先制ゴール

[5.20 全国高校総体東京都予選1次予選2回戦 東海大高輪台高 2-0 海城高 清瀬内山G]

 平成29年度全国高校総体「はばたけ世界へ 南東北総体2017」サッカー競技(宮城)東京都予選は20日、1次予選2回戦を行い、2年連続の全国大会出場を狙う東海大高輪台高は今大会初戦で海城高と対戦。1年生FW塚原智也とFW中込雅樹(2年)のゴールによって2-0で勝った。東海大高輪台は27日の1次予選決勝で狛江高と戦う。

 左サイドから再三中央に入ってパスワークに絡む10番MF本多翔太郎主将(3年)やMF志村貢令(2年)、MF鈴木啓太(3年)が小さなスペースを取りながら、判断よくボールを繋いで攻める東海大高輪台は前半10分、PAでのターンでDFを振り切った塚原が左足で先制ゴール。川島純一監督が「全部確信を持ってシュートを打っている。点取り屋です」と期待する初先発の1年生ストライカーがリードをもたらした。

 今季の東海大高輪台は東京都2部リーグでは開幕5連敗。だが、川島監督が「4月頭くらいからみんなの狙うところが合ってきたし、同じ絵が描けるようになってきた」というチームはこの日、個々のイメージとプレーがよく噛み合って中央、サイドから多彩で非常に面白みのある攻撃を繰り出した。指揮官は「今日は全然」と首を振っていたが、それでも東海大高輪台は相手に的を絞らせずに中央、サイドから攻め続けた。

 ただし、支部予選から勝ち上がってきた海城も好チーム。対人の強さを見せた左SB材木太一(3年)らがボールを奪うと、後方から落ち着いて、また球離れ良くボールを動かした。そして、技巧派の10番MF陶山峻輔(3年)やMF中村空南(2年)のパスから右MF内田拓希(3年)らがフィニッシュのシーンに絡んでくる。

 東海大高輪台は先制後もショートコンビネーションや本多のドリブル突破などで局面を打開するなど主導権を握っていたが、後半は海城もボールを良く動かして対抗。だが、注目CB小林陸玖やGK横田萌樹(ともに3年)を中心とした東海大高輪台の守りは堅い。そして1-0で迎えた後半16分、東海大高輪台は交代出場の選手たちの活躍で追加点を奪った。
 
 右サイドからワンツーで中へ切れ込んだ1年生MF藤井一志がPAへパス。これを受けた中込がターンから縦へ切れ込んで右足シュートを叩き込んだ。いずれも交代出場の2人の好プレーで加点した東海大高輪台に対し、海城は終盤のピンチでGK小林将太(3年)がビッグセーブを見せるなど最後まで食い下がったが、相手ゴールを破ることができず。東海大高輪台が2-0で勝利した。

 東海大高輪台は関東大会出場のシード校、関東一高と実践学園高を含めた計10校が戦う2次予選進出へ向けてまずまずのスタート。だが、目標はずっと先にある。本多は「去年の先輩たちに比べると全然甘いし、戦術理解度とかも全然低いので、最後頑張る部分や粘る部分で絶対に負けないで、先輩たちの記録を越したいなと思います」と力を込めた。

 シーズンのスタートは良くなかったが、その当時に川島監督が「良くなると思います」と語っていたチームは互いが特長を理解し、それを引き出し合っている。また個々の自主性も向上。優勝争いに加わる力を示したチームは、前年度代表校というプライドも持って今回の予選を戦い抜く。「去年、全国出場しているので、全国出場チームのプライドを持って戦いたい。去年は(全国)1回戦で負けてしまっているので、その記録を越して全国の強豪にどんどんチャレンジしていきたいです」(本多)。まずは1次予選を突破すること。そして激戦区・東京を今年も突破する。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2017

TOP