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本気モードになれば凄み増す“超サイヤ人 ”。東海大高輪台のエースMF本多翔太郎は常に最高級のプレーで全国へ

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東海大高輪台高の10番MF本多翔太郎主将

[5.20 全国高校総体東京都予選1次予選2回戦 東海大高輪台高 2-0 海城高 清瀬内山G]

 試合後、東海大高輪台高の川島純一監督は「コイツは“超サイヤ人”なんですよ。凄いものを持っているんですけど。追い込まれないとやらないですから(苦笑)」と10番MF本多翔太郎主将(3年)に聞こえるように口にしていた。

 この日、本多は定位置の左サイドにとどまること無く、再三中央でボールに絡んでゲームメーク、またサイドで縦突破からシュート、クロスへ持ち込むなど抜群の存在感を示して勝利に貢献したが、指揮官から見るとまだまだ余力を残したプレー。漫画『ドラゴンボール』に登場する孫悟空ら戦闘民族サイヤ人が、超サイヤ人に変身することで戦闘力を向上させることを引き合いに出して、追い込まれる前の段階から常に最高級の状態でプレーすることを求めていた。

 本人も自身のプレーが物足りないと感じていた。「自分はドリブルが小さい時から武器でやってきているんで1対1とかだったら絶対に抜ける選手になりたい」という本多は左サイドを個で破っていたほか、彼の動きに呼応するように周囲の選手が動き、連続でのダイレクトプレーやスイッチなどからチャンスが生まれていた。間違いなくチームの中心としてプレーしていたものの、それだけではいけないと考えている。

「キャプテンマークをつけさせてもらって10番ももらっているんで、チームの中心としてチームを勝たせたいと思っているんですけど、まだ個人として結果を残せていないので結果を出したいです」。技術とスペースを狙う感覚を併せ持つ注目MFは結果を求めている。

 昨年は全国総体のメンバーに入っていたものの、ピッチに立つことはできず初戦敗退。だからこそ全国への強い思いがある。まずは自分の力を常に発揮すること。そして「頑張る部分だったり、粘る部分だったら去年の先輩たちに比べても上だと思います」という仲間たちとともに必ず東京都予選を突破し、全国でその実力を示す。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2017

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