beacon

[関東]FW櫻井が決勝点、明治大が今季初の完封勝利!桐蔭横浜大は4連敗…

このエントリーをはてなブックマークに追加

決勝点を決めた明治大FW櫻井

[5.21 第91回関東大学L1部第6節 明治大1-0桐蔭横浜大 味スタ西]

 第91回関東大学サッカーリーグ戦1部リーグの第6節が21日に各地で行われた。味の素スタジアム西競技場の第2試合では、明治大桐蔭横浜大に1-0で勝利し、2戦ぶりの白星を手に入れた。一方で最下位に沈む桐蔭横浜大は今季初勝利ならず。4連敗を喫している。

 頼れる主将がついに先発に復帰した。4-3-3システムの明治大はFW木戸皓貴(4年=東福岡高)が3トップの中央で先発。昨夏に左膝前十字靭帯損傷の大怪我を負い、今季第2節で実戦復帰したFWが5戦目にして、ついに先発に名を連ねた。対する桐蔭横浜大は、DF眞鍋旭輝(2年=大津高)がベンチスタート。代わってDF小田島怜(3年=東京Vユース)がDF八戸雄太(4年=青森山田高)とCBを組む形で今季初先発した。

 前半のシュート数は明治大が2本、桐蔭横浜大が1本と静かな展開。27.6度と強い日差しが照りつけるなか、ギアは上がらずに時間は進んだ。前半40分にはMF中村健人(2年=東福岡高)からPA右で受けた木戸がファーヘ折り返すが味方には合わず。同44分には木戸がPA左のMF渡辺悠雅(3年=横河武蔵野FCユース)へ折り返したが、GK田中雄大(4年=青森山田高)にブロックされた。前半を0-0で終える。

 迎えた後半から一気に攻めかかったのは明治大。後半9分、左サイドでMF土居柊太(4年=浜松開誠館高)のパスを受けた渡辺がドリブル突破。惜しくもDFにブロックされた。それでも同9分についに試合は動く。千葉内定DF鳥海晃司(4年=千葉U-18)からパスを受けた左SB袴田裕太郎(3年=浜松開誠館高)が対角へロングボールを入れる。正確なボールに反応したのはMF櫻井敬基(4年=藤枝東高)。胸トラップで前へボールを落とし、前進すると右足シュートを決めた。明治大が1-0と先制に成功した。

 4連敗は避けたい桐蔭横浜大は後半14分過ぎに立て続けにセットプレーでチャンスを得るが決めきれない。同14分、FW石川大地(4年=水戸啓明高)の右CKに正面のMFイサカ・ゼイン(2年=桐光学園高)が合わせるもDFに阻まれる。直後の右CK、再び石川が入れたボール。ニアサイドの八戸が飛び込んだがポスト右へ外れた。1点が遠い。

 明治大は後半16分に渡辺に代わり、MF金原唯斗(4年=磐田U-18)を投入。桐横大は後半18分にFW鈴木国友(4年=相洋高)に代えて、ルーキーFW鳥海芳樹(1年=桐光学園高)。同22分にMF岩下航(1年=前橋育英高)に代え、MF浅沼大和(4年=清水ユース)を入れた。

 後半25分、桐蔭横浜大は右サイドをドリブルで仕掛けたFW國場龍之介(2年=神村学園高)が鳥海晃に倒され、FKを獲得。PA手前右から石川がファーヘ入れ、イサカがヘディングシュートを放つが枠外だった。その後はシュートを打てずに時間は進む。

 追加点を狙う明治大は後半30分、右サイド櫻井からのパスに反応した木戸がPA右から狙うが決めきれず。同33分には木戸のスルーパスに金原が抜け、シュートを打つがGK田中に正面でキャッチされた。同34分には中村に代わり、FW佐藤亮(2年=FC東京U-18)を投入。同36分には先制点の櫻井をDF森下龍矢(2年=磐田U-18)に代えた。これで交代カード3枠を使い果たしたため、木戸は復帰後初のフル出場を果たすことになった。また明大は中盤の底でMF柴戸海(4年=市立船橋高)が攻守にフル稼働。攻撃時はアンカーの位置でチームを支え、守備になればダブルボランチを形成し、相手に数的優位を作らせなかった。

 桐蔭横浜大は後半35分に最後の枠を使い、イサカに代わり、FW浅野嵩人(1年=瀬戸内高)を投入。フレッシュなルーキーを送るが流れは変えられず。同43分には再び右サイドへ國場が仕掛けたが、鳥海晃にブロックされた。その後、石川の右CKはニアの木戸に阻まれ、1点が奪えず。そのまま試合は終了。明治大が1-0で勝利した。

 試合後、明治大の栗田大輔監督は「勝ったことは良かったですが、まだまだ内容はもう一歩できるかなと。そこは上げていきたいと思います」とコメント。「選手が試合前に失点ゼロを目標に決めて、シュート数も12本と決めていた。公式カウントはわかりませんが、僕らがつけていたなかでのシュート数は前半2本で後半10本だった。あとは中身を追求していければ」と話した。

 開幕3戦勝ちなし(1分2敗)でのスタートとなったが、今季初の完封勝利で3戦負けなし(2勝1分)。10位から8位へ上げた。昨季も序盤で3戦勝ちなしと苦しんだ時期もあったが、第8節から怒涛の11連勝でリーグ制覇を遂げた。“後期の明治”と呼ばれるように、リーグ半ばからじわじわと上げてくる紫紺の軍団がここから巻き返しを図る。

(取材・文 片岡涼)
●第91回関東大学1部L特集

TOP