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実戦復帰はまだでも…今野を強行招集したハリルの願い「イラク戦に間に合ってほしい」

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2年ぶりの代表復帰となった3月23日のUAE戦で1ゴールを決めるなど攻守にわたって存在感を見せつけたMF今野泰幸

 期待の表れでもあった。日本代表バヒド・ハリルホジッチ監督は「まだ少し確信が持てない」としながらも、負傷離脱中のMF今野泰幸(G大阪)を強行招集した。

 約2年ぶりの代表復帰となった3月23日のW杯アジア最終予選・UAE戦(2-0)で攻守に存在感を見せつけながら、左第5趾基節骨骨折で離脱を余儀なくされた今野は依然、実戦復帰を果たせていない。それでもクラブと密に連絡を取り合い、「ケガを治療しながらトレーニングを進めている。ボールを使って、グループに合流していると聞いている」との情報をもとに招集に踏み切った。

 G大阪の次節は6月4日のJ1磐田戦(ヤマハ)だが、今月28日に練習試合を予定しており、「そこで45分か60分ぐらい出てほしい。そして6月4日の試合ができればいいのかなと思う」と、復帰への“青写真”を描く。国内組は6月4日のリーグ戦後に代表合宿に合流し、同7日のキリンチャレンジ杯・シリア戦(味スタ)を経て、イラク戦が行われるイランへ出発する。

「イラク戦にしっかり準備できているかどうか、現在のところ私に言うことはできない」。半信半疑であるのは否めないが、それ以上にイラク戦での今野の必要性を繰り返し熱弁した。「イラク戦に間に合ってほしい。なぜなら彼のような選手が必要だからだ。中盤での存在感。守備面も攻撃面もヘディングも強い。相手もアグレッシブに来ると思う。今野のような選手はたくさんはいない」と祈るように語った。

 スタッフを介して「今野とは常にコンタクトを取り続けて、午前と午後に連絡を取り合っている」と明かす指揮官は「できるだけ早くプレーしてほしいと期待している。イラク戦の前に2、3試合こなしておいてほしいというのが願いだ。2か月間プレーしていないというのが、影響として残るかもしれない。ただ、攻守にわたって運動量の多い選手で、彼の気持ち、フィジカル面にも素晴らしいものがある」と、UAE戦で救世主となった34歳の早期復活を願った。

(取材・文 西山紘平)

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