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「ありのままの自分を」サプライズ招集のMF加藤恒平が胸張る武器は“環境適応能力”

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代表合宿初参加で笑顔を見せるMF加藤恒平

 J1も年代別代表も未経験。ブルガリア1部ベロエ・スタラ・ザゴラベロエから日本代表にサプライズ招集されたMF加藤恒平が代表合宿に初参加し、自然体でチームに溶け込みながら初練習を終えた。

「(円陣で)みんなに紹介されて、ウェルカムされた。最初は緊張したけど楽しくやれた。知らない人ばかりだったが、代表でプレーする選手は人間性も素晴らしいと思った」

 トレーニングでは自ら積極的に話しかけながら、歴戦の雄たちにすぐ溶け込んでいった。約30分間のランニング中はFW久保裕也と話しっぱなし。自身の出身である立命館大に京都U-18出身の選手が多くいたことで、京都の下部組織出身の久保とは共通の知り合いがおり、その話で盛り上がったという。

 大学時代にアルゼンチンへ行ったのを皮切りに、J2町田でプレーしたあとの13年8月からモンテネグロ、ポーランド、ブルガリアと東欧3か国を渡り歩き、日本にあまり馴染みのない国で環境適応能力を培った。
 
「(新しい)環境に慣れることは比較的得意。いい意味であまり周りを気にせずにやれる」という自己分析は、海外に適応することを苦手としがちな日本人としては頼もしい性格だ。

「最初にモンテネグロに行ったころなどは“ちょっと自分をつくって”という感じでやっていたが、今は何も飾ることなく、ありのままの自分を出していけば普通に入っていけると思っている」

 ハリルホジッチ監督は25日のメンバー発表会見で「少し(山口)蛍に似ている。アグレッシブで、いい組み立ても持っている。守備の修正役も担える選手。良いパスを持っているのでもう少し攻撃的に行ける可能性もある。蛍よりはパワーがないかもしれない」と評した。

 加藤によると、戦術的なことはまだ指揮官から伝えられていないというが、「代表で生きるためにここに来た。監督に求められていることに加えて自分の良さを出していきたい」と、意気込みも覚悟も十分。ありのままの自分で勝負しながら、代表定着を狙う。

(取材・文 矢内由美子)

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