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キャプテン先発本田のミラン最終戦は黒星…2度のPKチャンスもキッカーは別

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本田圭佑のミランでの3年半の挑戦が終わった

[5.28 セリエA第38節 カリアリ2-1ミラン]

 セリエAは28日、今季最終節となる第38節を行った。日本代表FW本田圭佑の所属するミランは敵地でカリアリと対戦し、1-2で敗れた。ミランは18勝9分11敗の6位で16-17シーズンを終えた。

 アジア人として初めてミランの背番号10を背負った本田の挑戦が終わった。「リトルホンダがミランと答えた」の名文句が生まれた入団会見が14年1月。CSKAモスクワから来た日本人MFには、当時低迷期に入ろうとしていた名門再建の期待が寄せられた。

 初ゴールは出場2試合目のコッパ・イタリアのスペツィア戦。セリエAでは同年4月のジェノア戦で初ゴールを決めるなど、個人としては順調なスタートを切った。2年目と3年目はセリエA開幕戦でゴールを記録。2年連続してミランのファーストゴールを決めた。

 しかし契約最終年となった今季は、ビンチェンツォ・モンテッラ監督の下で出場機会が激減。先発機会は10月25日のジェノア戦で与えられたのみで、初ゴールも最終節直前の第37節。本田にとっては屈辱のシーズンになっていた。

 しかし前節の初ゴール後の祝福にみられたように、チームメイトは背番号10への信頼をずっと持ち続けていた。試合後にDFイニャツィオ・アバーテが「圭佑に一番の拍手を。彼のようにプロフェッショナルであり、誠実な選手は稀な存在だ」とコメントするなど、厚い信頼を寄せていた。

 そしてミラン本田の見納めとなる28日のカリアリ戦。本田には今季2度目の先発の機会が与えられると、キャプテンマークも託された。

 試合に入ると本田はCKを蹴るなどしてチャンスを演出。しかしミランは前半17分に失点し、ビハインドで折り返す苦しい展開を強いられる。1点ビハインドで後半は、18分にPKを獲得。本田もPKスポットに向かったが、FWカルロス・バッカが蹴る。失敗に終わると、同27分にもミランはPKを獲得。今度こそ本田にボールが渡ることが期待されたが、FWジャンルカ・ラパドゥーラがセット。これをしっかり決めて、ミランが同点に追いつく。

 後半30分にDFガブリエル・パレッタが退場したことで終盤は難しいゲームを強いられたミラン。カリアリで途中出場した北朝鮮のホープ、FWハン・グァンソンにゴールネットを揺らされた場面もあったが、ギリギリオフサイドで取り消し。だがミランは後半アディショナルタイムにFKのこぼれ球を押し込まれて失点。本田のミラン最終戦は黒星に終わった。

 本田は最後までピッチに立ち続けた。最後の試合で得点に絡むということは出来なかったが、フル出場でミランでの3年半の戦いを終えた。新天地はイングランドともスペインとも言われるが、再びトップコンディションを取り戻して、大復活を期待したい。


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