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“廻るFW人生”を歩む岡崎「点を取るというポイントで生き残りたい」

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ランニングで汗を流すFW岡崎慎司

 08年10月9日のUAE戦に先発出場し、国際Aマッチデビューを飾ってからちょうど10年目。日本代表FW岡崎慎司(レスター・シティ)はこの間、南アフリカW杯とブラジルW杯に出場し、昨年3月29日のシリア戦では史上5人目の国際Aマッチ100試合出場を達成。今年3月28日のタイ戦では史上3人目となる国際Aマッチ通算50ゴールをマークした。紛れもなく、日本代表史に残る名FWだ。

 しかし、昨年9月に始まったW杯アジア最終予選ではFW大迫勇也やFW原口元気、FW久保裕也らの台頭もあり、ここまで7試合で先発したのはわずか3試合。岡崎自身も「W杯予選は新しい選手が引っ張っている」と現状を認めている。

 だが、文字どおり百戦錬磨の男に、ここで引き下がるつもりは一切ない。「単純に自分も一人の選手として試合に出たいし、代表で出られれば、うれしいという気持ちは大きくなっている」。代表の最前線で戦ってきた10年の間には、ただガムシャラにプレーした時期があり、新しいプレースタイルに挑戦した時期があり、はたまた原点回帰を宣言した時期もあった。

「個人的にはずっと廻(まわ)っている。点は取ったけど、もっと幅を広げたいと思って違うことにチャレンジし、でもまた点を取りたいと思う。そういう繰り返し」。今、置かれているのは「試合に出るために頑張る」という立場だ。

 31歳になったが、体力的な衰えは感じていない。「今は点を取るというポイントのところで生き残りたい。新しい立ち位置は、年齢とともにみんなある。それを楽しんで、レスターでの3年目も代表も、新しい自分で挑戦したい」。

 岡崎の目は澄みきったままだ。

(取材・文 矢内由美子)

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