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「得点の匂いがする」“新生大宮”新たな船出、伊藤新監督の手腕に高まる期待

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伊藤彰新監督のリーグ戦初陣はドロー発進となった

[6.4 J1第14節 大宮1-1鳥栖 NACK]

 監督交代を乗り越え、大宮アルディージャが再出発を切った。90分間で放ったシュート数は鳥栖の5本を大きく上回る13本。伊藤彰新監督体制は公式戦2試合目だが、選手たちは「点を取れる雰囲気がある」「得点の匂いがする」と口を揃え、攻撃力の向上を感じ取っていた。

 渋谷洋樹前監督の4-4-2からシステムを変更し、中盤の底にアンカーを据えた4-3-3を採用。同点弾を決めたFW江坂任は「(伊藤)彰さんが変えたオーガナイズに対して、みんながアラートに対応できている。ボールがすごく回っているし、ゴール前に行く回数も増えた」とチームは早くも新戦術に適応しつつある。

 指揮官は0-1で折り返した後半開始と同時に最初の交代カードを切った。「ゲームをコントロールしないと点が取れない」とアンカーのMF長谷川アーリアジャスールを下げ、MF大山啓輔を投入。大山はプロ初のアンカー挑戦となったが、「監督から入念に説明があった」と不安なく試合に入り、「自分の両脇のスペースを使いながら攻撃ができたらと思っていた。何本か形になったシーンはあった」と役目を果たした。

 素早い攻守の切り替えからチャンスを広げ、試合を優位に進めた“新生大宮”。DF高山和真は「切り替えを早くプレッシャーをかけてくれる分、主導権を握りやすい」と前線のハードワークに感謝し、「チームに得点の匂いがする。同点になると信じてプレーできた」と変化を指摘した。

 試合中はピッチサイドの伊藤監督から指示が飛び、最終ラインは適宜枚数をシフト。「フォーメーションをこまめに変えていたことも、ボールを保持できる状況につながった。自分たちの狙い通りにできた」(高山)。攻守に変革を与える“伊藤イズム”が浸透すれば、チームは更なる進化を遂げられるはずだ。

(取材・文 佐藤亜希子)

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