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「それを出せなかったら自分じゃない」故障明けの今野、34歳の覚悟

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故障明けで日本代表に招集されたMF今野泰幸

 指揮官の期待も日本代表の重みも十二分に理解している。前日4日のJ1磐田戦で約2か月ぶりとなる実戦復帰を果たしたばかりのMF今野泰幸(G大阪)は代表合流初日のトレーニングを終え、「やっぱり緊張感が高かったし、プレッシャーがかかる場所だなと感じた」と振り返り、「代表は重みがあるし、責任感を感じながらプレーしないといけない。来たら来たで緊張する」と苦笑いを浮かべた。

 約2年ぶりの代表復帰となった3月23日のUAE戦(2-0)で値千金の追加点を決めるなど攻守に躍動。ところが、この試合で左第5趾基節骨骨折の重傷を負い、長期離脱を余儀なくされた。5月25日のメンバー発表会見時点ではまだ実戦復帰を果たしていなかったが、ハリルホジッチ監督は「イラク戦に間に合ってほしい」と、強行招集に踏み切った。

 指揮官の期待どおり、73日ぶりの復帰戦となった磐田戦は後半15分からの途中出場。現在のコンディションについては「正直、分からない」としながらも、「リハビリを一生懸命やったし、だいぶいいと思う」との自負もある。7日のシリア戦(味スタ)で出場時間を伸ばし、13日のイラク戦(テヘラン)に向けてさらにコンディションを上げていきたいところ。「(出場時間は)自分で決められる立場にない。とにかく練習し続けるだけ」と、日々のトレーニングに全力で取り組んでいくつもりだ。

 この日の練習では4-3-3の右インサイドハーフの位置に入った。UAE戦同様、中盤でのつぶし役として34歳に懸かる期待は大きい。「自分の良さが何かと言ったら、球際で負けないこと、チームのために走ること。それを出せなかったら自分じゃない」。今野は力強く言い切った。

(取材・文 西山紘平)

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