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負傷明けも、またもやゴールの大仕事…今野「崩しが完璧だった」と“左サイド”に感謝

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同点ゴールを奪った日本代表MF今野泰幸

[6.7 キリンチャレンジ杯 日本1-1シリア 味スタ]

 負傷明けだった――。3月23日のロシアW杯最終予選UAE戦で2年ぶりの代表復帰を果たした日本代表MF今野泰幸は、攻守に存在感を示すだけでなく、貴重な追加点を奪取。獅子奮迅の活躍を見せたものの、この試合で負傷して長期離脱を余儀なくされると、代表合流直前のJ1リーグ第14節磐田戦(6月4日)で後半15分からピッチに送り込まれ、実戦復帰を果たしたばかりだった。しかし、シリア戦のスターティングメンバーに名を連ねると、男は再びゴールという結果を残した。

 右インサイドハーフの位置で先発出場したものの、「最初から行きたかったけど、相手のフィジカルが強く、プレッシャーも速かったので少し戸惑ってしまった」。チームとしてボールを前に運ぼうともシリア守備網に捕まり、シュートもミドルレンジから放つものに限られ、なかなか決定機を創出するには至らなかった。

「前半はあまりうまくいかなかった印象」と振り返ったようにスコアレスで折り返すと、後半3分にはセットプレーの流れから先制点を献上。しかし、「相手が疲れてきたというのもある」とシリアの出足が鈍くなると、徐々に押し込み始めて同13分には今野自身が同点ゴールを記録する。

 左サイドからFW原口元気が打ち込んだ縦パスを、FW大迫勇也がダイレクトでタッチライン際を駆け上がるDF長友佑都に展開。長友が深い位置までえぐると、「左サイドを崩してくれたときに走り込んだらフリーだったし、僕にパスが来れば決められると思った」と長友のグラウンダーのクロスを呼び込むと、きっちりと右足で合わせてネットを揺らし、代表戦出場2試合連発となるゴールを奪った。

「良いパスでした。ゴールに関しては左サイドの崩しが完璧だったので、左サイドのおかげだと思います」

 自身は得点直後の後半18分にピッチを後にし、チームは1-1で引き分けた。負傷明けということもあり、コンディション面が気になるところだが、「自分が判断するよりは、(バヒド・ハリルホジッチ)監督が判断してくれると思う」と話すにとどめると、「もう少しボールを高い位置で奪いたかったし、もうちょっと攻撃に絡めれば良かった。プレー面に関しては、満足の行く試合ではなかった」と得点という結果にも満足することなく、気を引き締め直していた。

(取材・文 折戸岳彦)

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