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[MOM2138]日体大柏FW上妻楓季(3年)_元柏の指揮官も期待口にするレフティーが決勝ヘッド

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日体大柏高FW上妻楓季

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.10全国高校総体千葉県予選決勝T1回戦 日体大柏高 2-1 八千代高 日体大柏高G]

 抜群のキープ力は特に終盤に効果を発揮していた。日体大柏高の右FW上妻楓季(3年)はボールを奪い返そうとする八千代高DFの厳しいチェックをいなし、身体の強さも活かしてボールを奪われない。1点を追う八千代にとって非常に厄介な存在になっていた。

 テクニックと強さ、一瞬のスピードも備えるFWは、かつて柏レイソルで活躍した酒井直樹監督も「期待している」と口にしてきた注目レフティーだ。「ユベントスのディバラ選手の動画をよく見ている」という上妻はこの日、鋭いドリブルに加えて、「(ディバラの)カットインからのスルーパスとかよく見ていて、きょうはそれが出せたと思います」とカットインからのスルーパスなどでチャンスメークをしていた。

 そして、後半25分にはMF三浦公裕(3年)の左クロスを頭で合わせて決勝ゴール。「DF陣が良く守ってくれていたので、前の3人が点取らないといけない。いいボールが来たから合わせるだけだった。(ヘディングシュートは)気合だけでした」という頭でのゴールを決めると背番号15はベンチに駆け寄って控え選手たちとハイタッチを繰り返した。そして負傷欠場した主将のFW高橋航太(3年)と歓喜の抱擁。苦しんだ試合でチームを白星へと導く活躍だった。

 ただし、本人は「自分の良さはもっとゴールの貪欲さ。まだまだ満足はしていない」と首を振る。トレーニングを積んでいるミドルシュートやアシストする部分を出せなかったからだ。「自分も獲りたいし、アシストももっとしたい」。だからこそ、全国大会出場のためにより厳しくなる今後の戦いの中で、ゴールという結果にこだわる。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2017

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