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[関東]筑波大が前期首位ターン確定!中野&北川が揃い踏みで明治大に2発完勝

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筑波大は応援スタンド前で“勝ちロコ”を披露

[6.18 第91回関東大学1部L第10節 明治大0-2筑波大 味フィ西]

 第91回関東大学1部リーグ第10節が18日に各地で行われた。味の素フィールド西が丘の第2試合では首位に立つ筑波大明治大に2-0で勝利し、4連勝。前期リーグ1試合を残し、2位以下と勝ち点4差に開いたために首位ターンを確定させた。明治大は6位から8位へ後退している。

 3連勝中の筑波大は前節に続き、FW北川柊斗(4年=名古屋U18)とFW中野誠也(4年=磐田U-18)が2トップを務める4-4-2システム。教育実習の影響などもあり、MF戸嶋祥郎(4年=市立浦和高)やDF野口航(4年=大津高)はベンチスタートした。

 対する明治大もシステムは4-4-2。3戦ぶりの勝利を手にした前節の勢いそのままに今季初の連勝を狙う。FW木戸皓貴(4年=東福岡高)不在の前線ではルーキーFW小柏剛(1年=大宮ユース)とFW土居柊太(4年=浜松開誠館高)が2トップを組み、DF森下龍矢(2年=磐田U-18)が前節に続いて左SBで先発した。

 前半は静かな展開。明治大がチャンスを得たが試合を支配するまでには至らず。この45分を明大の栗田大輔監督は「ラストパスの精度、前半の惜しいシーンもあったし、前半もシュート数は圧倒していた。そこで点が取れなかったのが残念」と振り返る。対して筑波大の小井土正亮監督は「明治はやっぱり力があるなと、技術やパワーもそうですが“スピリット”。勝つんだ、倒すんだというそういう部分で、ちょっと押されてしまったな」と言う。

 明治大が連続してチャンスメイク。前半4分、左サイドから仕掛けたMF渡辺悠雅(3年=横河武蔵野FCユース)のマイナス気味の折り返しからMF安部柊斗(2年=FC東京U-18)が右足シュートを打つも、GK阿部航斗(2年=新潟U-18)に止められた。同25分には右サイドへ開いたMF櫻井敬基(4年=藤枝東高)の折り返しからPA正面の小柏がシュートもGK正面。同28分にはMF鈴木徳真(3年=前橋育英高)からMF柴戸海(4年=市立船橋高)がボール奪取。決定機を演出するもゴールネットを揺らすことはできない。

 シュートを打てない時間が続いた筑波大は、前半34分にようやくファーストシュート。MF 長澤皓祐(3年=FC東京U-18)の縦パスにMF会津雄生(3年=柏U-18)が抜け、折り返しに中野が詰めたが飛び出したGK長津大裕(4年=桐光学園高)に止められる。直後にはDF松村遼(3年=國學院久我山高)の絶妙なスルーパスに中野が飛び出すがわずかに合わない。

 後半42分、北川のパスから筑波大が決定機。左サイドへ抜けた中野が無人のゴールへシュートを流すも大きくゴール右へ逸れていった。終了間際のアディショナルタイム3分、明治大・土居の突破をPAわずか手前でDF松村が上手くスライディングでカットしたと思われたが、これがファウルの判定。ゴール正面でFKを献上した。渡辺が右足で直接狙ったボールはポスト右を叩く。0-0で前半を折り返した。

 後半に先手を取ったのは筑波大。開始約58秒、MF西澤健太(3年=清水ユース)が左サイドへ浮き球のパス。抜け出した北川がPA手前距離ある位置からループシュート。GKの頭上を抜いたボールはゴール右へ突き刺さった。筑波大が頼れる主将の得点で1-0と先制する。

 勢いづいた筑波大はその後も押し込み続けると、後半10分に追加点。敵陣内右サイドで北川が森下からボールを奪取。前進し、GKを引き付けると左サイドへラストパス。詰めていた中野が冷静に流し込み、2-0と差を広げた。中野にとっては3試合連続となる今季8点目が決まった。

 決して多くなかったチャンスを確実にものにした筑波大。後半28分には中野に代わり、MF戸嶋祥郎(4年=市立浦和高)を投入し、同39分には長澤に代えてMF山川哲史(2年=神戸U-18)。終了間際のアディショナルタイム2分には北川を下げ、ルーキーFW窪田翔(1年=星稜高)を送り、ゲームを締めた。

 明治大は流れを変えようと後半20分には小柏に代わり、FW中川諒真(2年=浜松開誠館高)。同33分には渡辺に代えて、MF金原唯斗(4年=磐田U-18)を入れる。しかしその後も決定機をつくることはできず。同40分には最後の交代カードを切り、櫻井をFW佐藤亮(2年=FC東京U-18)を入れた。前半7本のシュートで2本だった筑波大を圧倒していたが、後半は3本と相手の6本を下回る結果。見せ場なく後半45分を終え、零封負けを喫した。

 勝利した筑波大の小井土監督は自チームの選手を称えつつ、「本当に成長させてもらった試合。改めて明治さんの強さをまざまざと見せられた。後期はこう上手くはいかないなと思います」と謙虚にコメント。

 中2日で迎える21日に天皇杯2回戦を迎え、ベガルタ仙台と戦うが「チームとして戦うことをぶらさずにやれば、いい結果を得ることもできると感触は得たので。ただ疲労がある試合になったので、上手く見極めながら戦いたい」と冷静に語った。

(取材・文 片岡涼)
●第91回関東大学1部L特集

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