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セクハラ不祥事のJリーグ幹部はなぜ解任ではなく辞任なのか

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常務理事を辞任した中西大介氏

 Jリーグは27日、中西大介常務理事の退任を発表した。Jリーグ内において不適切な言動(パワーハラスメントおよびセクシュアルハラスメント)が認められたためだという。同日行われた理事会で辞任届が受理された。

 問題はJリーグのハラスメントのホットラインに通報があったことで発覚。同常務理事はJリーグの女性職員に対して、業務時間内に高頻度での業務に関係ない電話、当該職員に好意をいだいているようなメールの送信、映画、美術館、コンサート等に誘う行為など、一般的な女性感情に不快感を与える行為を行っていたのだという。

 会見した村井満チェアマンは「あってはならないこと。私の管理責任が問われる事案かと認識している。ファン、サポーター、クラブ、メディア、数多くの関係者の皆様に申し訳なく思っている」と釈明。報酬3か月10%の返納が受理されたことも明かした。

 ただなぜ解任ではなく辞任だったのか。この疑問について村井チェアマンは「従業員の雇用契約を解除するわけではないので、解雇という概念は理事にはない。今回の事案を総合的に法務委員、もしくは調査された弁護士の助言をいただき、辞任を受理することになった」と説明した。

 法的措置がとられたといったことも現時点ではないという。「将来のことについては申し上げられる段階にない。被害にあった従業員の心情を鑑みたときに、慎重にならないといけない」とした村井チェアマンだが、「本人が辞任とはいえ、重い責任を感じた身の引き方だったと私は理解している。そのうえで今後、何かしらサッカー関係の仕事を発注するかに関しては、今回の件をあらためているかによると思う」とも話した。

(取材・文 児玉幸洋)
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