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PK戦でチリGKブラーボが驚異の3連続ストップ!!ポルトガルを“瞬殺”して初の決勝へ

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チリGKクラウディオ・ブラーボがPK戦で3連続ストップ

[6.28 コンフェデ杯準決勝 ポルトガル0-0(PK0-3)チリ カザン]

 コンフェデレーションズ杯の準決勝1日目が28日に行われ、ポルトガル代表(欧州王者)とチリ代表(南米王者)が対戦した。試合は延長戦を含めた120分間でも0-0と決着がつかず、PK戦を3-0で制したチリが初の決勝進出。決勝と3位決定戦は7月2日に行われる。

 ポルトガルは累積警告で出場停止のDFペペに代わり、DFジョゼ・フォンテが3試合ぶりにスタメン出場。フォーメーションは従来の4-4-2で、FWクリスティアーノ・ロナウドとFWアンドレ・シルバが2トップを組んだ。対するチリは中盤をダイヤモンド型にした4-4-2の布陣を採用。トップ下にMFアルトゥーロ・ビダル、2トップにFWアレクシス・サンチェスとFWエドゥアルド・バルガスが入った。

 ファイナル進出を懸けた初出場国同士の一戦。いきなり絶好機とビッグセーブが飛び交う派手な幕開けとなった。前半6分、サンチェスが送ったスルーパスからバルガスがPA内やや左に抜け出す。しかし、シュート体勢に入った時点ですでにGKルイ・パトリシオが目の前まで迫っており、コースがなくブロックされた。同7分にはロングボールに反応したC・ロナウドが左サイドを抜け出し、PA左角付近から左足で折り返す。ファーからフリーで走り込んだA・シルバが右足で合わせるも、的確に寄せたGKクラウディオ・ブラーボにシュートを絡め取られた。

 その後は一転して堅い展開となり、徐々にビダルにボールが入るようになったチリが主導権を握り始める。前半28分にビダルが素早いリスタートから右サイドに展開すると、攻め上がって受けたDFマウリシオ・イスラが右足でクロス。ニアのMFチャルレス・アランギスが頭でそらすように合わせるが、ゴール左に外れる。同30分には左クロスからPA内のビダルがオーバーヘッドを試み、ファーへ流れたボールに再びアランギスが反応。しかし、振り抜いた右足にうまく当てることはできず、ゴール右に外してしまった。

 スコアレスで折り返し、後半も先にペースをつかんだのはチリ。だが、後半9分に左クロスからビダルが放ったヘディングシュートは枠を外れ、同12分に右CKのこぼれ球を右足の反転ボレーで押し込もうとしたバルガスのシュートもGKパトリシオに防がれる。さらに同17分、PA後方右のビダルが右足でパンチのあるシュートを打つが、わずかにクロスバーを越えた。

 カウンターでチャンスをうかがっていたポルトガルは、後半20分にPA後方やや左でFKのチャンス。キッカーのC・ロナウドが右足で無回転のシュートを放つも、ボールは落ち切らずにゴール左上に飛んだ。同31分には両チームを通じて最初の交代カードが切られる。ポルトガルがA・シルバを下げ、FWナニを投入。MFアンドレ・ゴメスが最前線に1列上がり、ナニは左サイドハーフを務めた。続けて同38分、MFベルナルド・シウバに代え、FWリカルド・クアレスマをピッチへ。クアレスマはそのまま右サイドハーフに入った。1分後の同39分には右クロスにC・ロナウドがヘッドで合わせるが、ゴール左に外れ、スコアは動かない。

 チリも後半41分に最初の交代枠を使い、バルガスを下げてFWマルティン・ロドリゲスを投入。25日のグループリーグ第3節・オーストラリア戦(1-1)で途中出場から値千金の同点ゴールを奪った22歳FWは、そのまま2トップの一角を担った。後半は前半に比べて動きが出てきたものの、結局90分間ではゴールが生まれず。0-0のまま延長戦に突入した。

 互いに1点を奪いに行く中、最初にビッグチャンスを迎えたのはチリ。延長前半5分、右サイドのイスラがクロスを送り、PA内中央でフリーのサンチェスが頭でヒットするも、外回転がかかってバウンドしたボールは枠内から枠外へとそれるようにゴール左へ外れた。同10分にも右クロスから今度はビダルがヘディングシュートに持ち込むが、相手DFに当たってGKパトリシオの懐へ。ピンチをしのいだポルトガルは同12分にボランチのMFアドリエン・シウバとMFジョアン・モウティーニョを交代させると、両チームとも無得点のまま延長前半終了のホイッスルが鳴った。

 チリは延長後半7分にMFパブロ・エルナンデスに代え、MFフランシスコ・シルバを投入。すると、その1分後だった。F・シルバがスルーパスに走り込んでPA内に入ったところでフォンテに倒される。しかし、主審の判定はノーファウル。冷や汗をかいたポルトガルは同11分、4枚目の交代カードとしてA・ゴメスを下げ、FWジェルソン・マルティンスを送り出した。

 終盤はチリが怒涛の攻撃を仕掛ける。延長後半14分、PA内左からF・シルバがマイナスに折り返し、PA手前中央のビダルが右足でダイレクトシュート。アウトにかかったボールは右ポストを叩き、さらにゴール前でフリーのロドリゲスが左足で合わせるも、クロスバーに嫌われる。チリがこの日最大の決定機を逃すと、スコアレスのままタイムアップとなり、勝負の行方はPK戦に委ねられた。

 PK戦では先攻のチリがビダル、アランギス、サンチェスと3人目まで全員成功したのに対し、ポルトガルはいずれも途中出場のクアレスマ、モウティーニョ、ナニのシュートが全てGKブラーボに止められ、勝負あり。C・ロナウドが登場する前にPK3-0と早々に決着をつけたチリが初のファイナル進出を果たした。

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