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[プレミアリーグEAST]トップ昇格、活躍へ。浦和育ちの注目CB橋岡大樹、「ファンの期待以上のことができたらいい」

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浦和レッズユースのU-19日本代表CB橋岡大樹主将

[7.9 高円宮杯プレミアリーグEAST第8節 浦和ユース 2-0 横浜FMユース 浦和駒場]

 世代を代表するCBが苦しいシーズンの中で学び、また成長を遂げている。5年ぶりにプレミアリーグへ復帰した浦和レッズユースは、開幕戦で前年優勝チームの青森山田高に3-2で競り勝ったものの、その後6試合未勝利に。その間、毎試合失点があり、U-19日本代表CB橋岡大樹主将(3年)にとっては個人的にも悔しい試合が続いていた。

 183cmの長身を活かしたヘッド、身体を投げ出してでもボールを奪い、ゴールを守ろうとする責任感強い守備、そして抜群のリーダーシップも兼ね備えた99年生まれ世代のリーダー格。中学3年時からユースチームで先発し、飛び級で2つ上の世代の代表チームも経験してきたCBが結果が出ない中で改めて感じたのは日常の大切さだった。

「練習前の準備だったり、練習の時に120パーセント出すこと。試合でやるのもそうなんですけど、120パーセント以上出して練習から常に試合という意識でやっていって試合でいい結果が出ればいいかなと思うので。日々の練習がどれだけ大事かというのは思いましたね」

 責任感が強いだけに結果が出ない日々は辛いものがあった。それは自分一人の力だけで乗り越えるものではなく、仲間たちと助け合いながら変えるものであることも学んだ。「確かに(結果が出ずに)悩んでいることもありましたし、勝てなくて辛い時もありましたけれども、最終的に自分一人じゃなくて、周りの人の助けをもらって。一人じゃできないと思います。(今日も)周りの人の力をもらいながらの勝利だったので、自分だけのものでもない」

 DF大桃伶音、DF大城蛍(ともに2年)と3バックを組んだこの日、プレミアリーグでは今季初の完封勝利を飾った。もちろん自分が潰すべきところ、競り勝つべきところで力強い守備を見せていたほか、下級生たちをよくサポート。この日に関しては橋岡以上に大桃の声、豪快なヘッドが目立っていたが、「(大桃には)今週声出せと言い続けて、そうしたらきょうは(大桃)伶音から発信する声も多かったので、そういった面ではそれがプラスになっていい結果残したし、誰か一人がサボるとダメだし、みんなが戦って、ハードワークして、声出してということができたので、こういう結果に繋がったんじゃないかなと思います」と喜んだ。

 茂木力也(現山形)と斎藤翔太(現水戸)以来3年ぶりとなるトップチーム昇格へ。そして、サポーターの期待に応えたい――。日本代表クラスの選手の名が並ぶトップチームへ昇格することは簡単ではない。それでも今年、自分がそれを成し遂げ、さらに埼玉スタジアムで活躍するという目標を橋岡は持っている。

「ファンの方とかも結構ユース上がりの人とかを求めていると思います。ボク、少年団からずっと浦和で自宅も浦和で全部浦和。浦和レッズが好きというのは自分でも思っているし、浦和レッズでプレーしたいとも思っている。ファンの期待に応えられるように、ファンの期待以上のことができたらいいんじゃないかなと思っています」。

 トップチームで活躍するためにはまだまだ技術面のレベルアップが必要だと自覚している。求めているレベルの選手へこの1年かけて成長すること。「プロに行くだけじゃなくて、プロでしっかり活躍できるようにユースの時からやっていきたい」。今年、やり残したことがないと言えるくらいに120パーセントの日々を送って、ユースチームで一つでも多くの勝利を勝ち取り、将来の活躍に繋げる。

(取材・文 吉田太郎)
●2017 プレミアリーグEAST

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