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清水が“開始48秒弾”などで快勝!7部相当いわきFCの快進撃は3回戦で止まる

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清水が“開始48秒弾”などでいわきFCに快勝した

[7.12 天皇杯3回戦 清水2-0いわきFC アイスタ]

 天皇杯の3回戦が12日に各地で行われた。IAIスタジアム日本平ではJ1の清水エスパルスが福島県社会人リーグ1部のいわきFCに2-0で勝利した。4回戦の組み合わせ抽選会は8月7日に行われる。

 いわきFCは天皇杯2回戦でJ1の札幌を延長戦の末に撃破。7部相当のアマチュアクラブの快進撃は全国的な注目を集め、NHKのニュース番組でも取り上げられるほどの社会現象となっている。

 いわきFCは札幌戦のメンバーから1人を変更。FW高柳昂平に代わってFW菊池将太が先発出場。J1リーグ戦を戦う主力メンバーを並べる清水イレブンと対峙した。

 なお清水は当初はDF松原后の先発が発表されていたが、DFカヌと変更になり、松原はベンチ外。代わってMF野津田岳人がベンチ入りした。[スタメン&布陣はコチラ]

 わずか開始48秒の出来事だった。清水は左サイドからDF二見宏志が入れたロングスローをFW長谷川悠がバックヘッドで流し込み、あっさり先制に成功。その後も右サイドを起点に攻める清水は3分に長谷川、同9分にMFミッチェル・デュークが決定機を迎える。いずれのシュートも惜しくも枠外に外れたが、いわきFCに落ち着く間を与えない猛攻を仕掛けた。

 しかし運動量で上回るいわきFCは前半15分ごろから徐々にペースを取り戻していく。しかし同18分のカウンターからFW平岡将豪のドリブルでの持ち込みから放ったFW菊池将太のシュートはGK六反勇治の好セーブに遭う。跳ね返りにMF植田裕史が詰めたが、これも六反のセーブに阻まれる。同27分にはDF古山瑛翔のアーリークロスにMF金大生がフリーで走り込むが、ヘディングシュートは枠を捕らえることはなかった。

 1点ビハインドで折り返した後半開始からいわきFCはFW吉田知樹に代えてFW小野瀬恵亮を投入。攻撃陣に変化を加えて同点弾を目指す。しかし得点を奪ったのは清水だった。後半5分、右サイドからFW鄭大世がクロスボールを入れると、MF枝村匠馬のポストプレーからMF竹内涼がエリア外から右足で華麗な弧を描くミドルシュートを蹴り込み、リードを2点に広げた。

 勢いを削がれたいわきFCはここから全く攻め込めなくなる。逆に清水は後半12分にカヌに代えてDF村松大輔、同17分にはDF鎌田翔雅に代えてMF村田和哉を投入。小林伸二監督は疲れの出始めた選手をベンチに下げて試合をコントロール。隙を与えない戦いぶりで逃げ切りを図る。

 試合はこのまま2-0で終了。清水が危なげなく逃げ切った。株式会社ドーム(アンダーアーマー、DNS)の全面支援を受けて強化を進めて2年目、「日本のフィジカルスタンダードを変える」をコンセプトに爆発的なスピードで成長を遂げるいわきFCの前に主力選手を並べるJ1クラブの厚い壁が立ちはだかった。

(取材・文 児玉幸洋)
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