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U-17W杯メンバー入りへ。「腐らずにやれた」MF奥野はじめ、右SB池高、CB馬場が“最後のチャンス”でアピール成功

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U-17日本代表MF奥野耕平

[7.16 国際ユースin新潟第2戦 U-17日本代表 1-0 U-17メキシコ代表 五十公野陸上競技場]

 U-17メキシコ代表戦はU-17日本代表の新戦力候補たちがアピールに成功した試合となった。森山佳郎監督が「賢いというか(危険な場面の)匂いを嗅ぎ分けられる。高いレベルになればなるほど、存在感が増す」と評したMF 奥野耕平(G大阪ユース)が危機察知能力の高さを発揮してメキシコの攻撃を再三潰せば、右SB池高暢希(浦和ユース)やCB馬場晴也(東京Vユース)も守備の部分で健闘するなど勝利に貢献。U-17W杯代表メンバーで臨むことが想定される8月のチェコ遠征前の“最後”とも言えるアピールチャンスで当落線上の選手たちが見事に結果を残した。

 奥野は「今日はいい収穫というか、自分でも自信になる収穫になる試合やったかなと思います」と素直に感想を口にした。特に守備面では周囲の期待以上にやれる部分が多かったが、本人はハイレベルなボランチ争いに食い込むために攻撃面でのレベルアップを誓う。

「守備ではきょうも世界に通用すると分かった部分があるんですけれども、得点に絡むプレーが(平川)怜、(福岡)慎平は上手いと思うので、そういうところで最後の質とかは課題かなと思います」

 長短のキックやスルーパスなど攻撃面は奥野の特長の一つ。この日は1点を争う勝負の中でリスクの高い攻撃的なパスを出すよりも、主導権を握ってボールを保持するために正確に繋ぐことを優先していた。その使い分けについては本人も納得の表情。ギニア・UAE遠征では十分に力を出し切ることはできていなかった模様だが、光るものも見せて再招集されたMFはこの日、指揮官も合格点を与えるプレーでU-17W杯日本代表メンバー入りへ一歩前進した。

 昨年、U-17W杯の出場権を懸けたAFC U-16選手権は登録外で同時期に開催された国体少年男子の部に出場していた。当時、「まだチャンスはもらえると思うので、そのチャンスが来た時にアピールしたい」と語っていた奥野は言葉通りに準備を重ね、訪れたチャンスをしっかりとモノにしている。

「アジア予選とかはハイライトとかで見ていて常に悔しい思いとかありましたけれども、腐らずにやれたのはガンバの環境もありましたし、(岩本)翔とか同じ学年の刺激もあったのでひたむきに続けられたのかなと思っています」。U-17W杯出場を諦めず、腐らずにやり続けたことで得たチャンス。このチャンスを手にしつつあるMFは必ず、U-17W杯出場に繋げて世界で大暴れする。

(取材・文 吉田太郎)

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