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[MOM2158]関東一FW村井柊斗(3年)_SHの経験経て連発中のフィニッシャー。全国で2年前の「9」に続く活躍期す

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関東一高FW村井柊斗は先制点を叩き出すなど、チームを前線を牽引

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.20 高円宮杯東京1部リーグ 関東一高 2-0 実践学園高 駒沢2]

 インターハイ予選後のリーグ戦3試合連続でゴール。SH起用を経て進化したフィニッシャーがこの日も鮮やかなゴールを決めた。

 0-0の後半9分、関東一高はMF篠崎源太(2年)が相手の寄せが甘くなった隙を突いて、左サイドから中央方向へ斜めに切れ込む。そして右中間のFW重田快(3年)へボールを入れると、重田の1タッチの落としをFW村井柊斗(3年)が右足ダイレクトでシュート。この一撃がゴール右隅へ決まり、関東一が先制した。

「しっかりコース狙って打てたので良かったです。(重田)快がしっかり落としてくれたので、ダイレで打つことは最近心がけていて、その方が自分の特長が活きるかなと思っている」と村井。よりフィニッシュの回数を増やすため、時間が制限されるゴール前では不要なコントロールを省き、ダイレクトで打ち込むことを心がけている。それがこの日も結果に繋がった。

 180cm近い長身と、柔らかいボールタッチ、スムーズに前を向いてプレーする身のこなしの良さが光るアタッカー。インターハイ予選では2年生FW池田健太が好調だったこともあって、SHへポジションを移していた。

 DFをスピードで置き去りにするタイプではない。本人も「自分にとってはサイドの方が難しいと思っている」と語るが、その中で学んだことがFWに戻ってから良い形で表現出来ているという。「サイドでやっている分、サイドがいつ出すか分かってきた。(SHの時は)どう上げたり、どう相手をかわしたり、相手をどう外すか考えてやっている。それがだいぶ真ん中でも活きている」。この日、サイドへ開いたり、縦へ抜け出してコンビネーションで打開するシーンもあった。SHの経験によってフィニッシャーとしても成長することができている。

 現在は連続してゴールを決めることができているが、常に決められる訳ではない。ボールを失うシーンもまだ多いと感じている。その中で「自分が勝たせられるようなプレーを心がけている」という村井は自分がチームを引っ張ること、前を向いてプレーしていくことを意識しながらインターハイに臨む。

 昨年はギリギリのところでインターハイメンバー落ち。「悔しい思いをしたんですけど、その中で今年は9番として出させてもらうということで全国の舞台は楽しみ」と力を込めた。2年前のインターハイでは当時背番号9をつけていたFW鈴木隼平主将(現日本体育大)が大津高戦でハットトリックを達成するなど大会得点王(他3人、計5得点)に輝く活躍を見せて、関東一は全国4強。今年も背番号9が全国で関一を勝利へ導く。

(取材・文 吉田太郎)

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