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日ノ本学園の2年生澁川が優勝ゴール!頑張って、信じて走って「欲しかった」ゴール!

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後半18分、日ノ本学園MF澁川鈴菜が決勝ゴール

[8.4 総体女子決勝 藤枝順心高 0-1 日ノ本学園高 ユアスタ]

「自分が?? っていう感じです」。全国決勝で決勝ゴールを決めるという特別なプレーをした日ノ本学園高MF澁川鈴菜(2年)は試合後、照れ笑いを見せていたが、実際は自分が決勝で決めることを狙っていたのだという。

「今大会、自分はずっとアシストばかりだったので、そろそろゴールが欲しくて。『決勝で決めてやろう』とずっと思っていて、その気持ちがプレーで出たと思います」

 U-17日本女子代表のMF澁川は0-0の後半18分に値千金の1点を叩き出した。日ノ本学園は右サイドへ抜け出したFW宮本華乃(3年)がキープから後方へ落とすと、MF伊藤美玖(3年)がクロス。これを「(伊藤は)凄くキックの精度がいい人だったので、走ったら絶対に出てくると思ったら、めっちゃいいボールが来たので決めることができました」という澁川が決勝ヘッドをゴールへ突き刺した。

 実直な選手が多い中で、田邊友恵監督は澁川が狡猾さを持つ選手であると説明していた。普段は意図的に動くことをサボって、相手の逆を取り、フリーになることを考えたりしているのだという。だが、このファイナルは相手を出し抜くことよりも、走ることを徹底した。

「ゴールシーンは頑張って走りました。この試合は『信じて走れ』と言われていたので、70分間やり通しました」。頑張って、信じて、走ったことが「欲しかった」ゴールをもたらした。

 憧れの先輩たちを優勝させることを何より喜んだ澁川。「今の3年生が自分の中で偉大だったので。その3年生を優勝させることができてよかった。(来年)今の3年生を越えられるくらいになっていかないといけない」。この日、目標を達成した2年生MFがチームのために、3年生たちを越えるために、これからまた成長を遂げる。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2017

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