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もう鬼門とは言わせない!川崎Fが“10連敗経験”のデンカSで新潟に勝利

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今季10得点目となる先制ゴールを叩き込んだ川崎FのFW小林悠

[8.9 J1第21節 新潟0-2川崎F デンカS]

 J1リーグ第21節が9日、各地で行われ、川崎フロンターレはアウェーでアルビレックス新潟を2-0で下し、3試合ぶりの白星を挙げた。2001年~08年まで10連敗を喫した新潟とのアウェーゲームで15年以降、3試合無敗(2勝1分)を継続。新潟は6連敗の後に引き分けを挟み、再び連敗となった。

 ホーム2連戦となった新潟は前節の横浜FM戦(0-2)から先発2人を変更。出場停止明けのMFチアゴ・ガリャルドが先発に復帰し、チームトップの3得点を挙げているMFホニ、夏に加入したFWドウグラス・タンキのブラジル人トリオが初めて揃い踏みした。川崎Fも前節のFC東京戦(1-1)から2人を変更。いずれも8試合ぶりの先発となるDF奈良竜樹、MF長谷川竜也を起用した。

 序盤からボールを動かす川崎Fに対し、新潟はカウンター中心にチャンスをつくった。コンパクトな4-4-2でブロックを構え、川崎Fの縦パスに激しいプレスをかけて中盤で寸断。ブラジル人トリオとMF矢野貴章の4人がカウンターに出て行き、川崎Fゴールに圧力をかけた。

 川崎F守備陣もクリアで逃げるが、新潟はチアゴのロングスローやホニのCKなどセットプレーも脅威になった。前半1分、10分、14分と矢野が何度もPA内の空中戦で競り勝ち、チアゴやタンキ、MF小泉慶が鋭いシュートを放つなど、順位で上回る相手を果敢に攻め立てた。

 そんな展開で進んだ前半39分、劣勢だった川崎Fの個人技がスコアを動かした。左サイドバックのDF車屋紳太郎がハーフウェーライン付近でボールを持つと、中央へのパスをちらつかせながらドリブルを開始。一気にスピードに乗ってDF川口尚紀とMF磯村亮太を立て続けにかわすと、ゴールライン近くまでえぐってマイナスに折り返し、エースのFW小林悠が左足ダイレクトで流し込んだ。今季10ゴール目が貴重な先制点。前半はこのまま1-0で終了。シュート数で下回ったアウェーの川崎Fがリードして折り返した。

 後半も川崎Fがボールを保持し、新潟がカウンターを狙う展開。ところが、新潟はボールを奪った後のパスがつながらず、前半のようなカウンターが見せられない。逆に川崎Fの速い攻撃にさらされる形となり、後半10分、12分と立て続けに小林にシュートを許した。

 攻勢を強める川崎Fは後半12分、MF登里享平を投入する。すると同17分、左サイドを抜け出した登里がマイナスのクロスを送り、MF中村憲剛が相手のテンポを外してダイレクトで左足ミドルシュート。GK守田達弥が手を伸ばしたが、キャッチできずにゴールへ吸い込まれた。2-0とリードを広げるゴールに中村はおなじみの“ジャスティスポーズ”も披露した。

 2点を追う新潟は後半31分、ホニのクロスに反応したタンキが決定的なシュートを放つが、GKチョン・ソンリョンが右手一本でストップした。同38分には矢野に代えてMF伊藤優汰を投入。昨年9月の名古屋戦で左膝前十字靱帯を負傷し、長期離脱していたが、6月21日の天皇杯2回戦・バンディオンセ加古川戦に先発し、公式戦復帰。この日が約11か月ぶりのリーグ戦出場となり、サポーターからは大きな歓声と拍手が贈られた。

 終盤は猛攻に出た新潟だが、後半40分、DF堀米悠斗の左CKに合わせたタンキのヘディングシュートはチョン・ソンリョンがビッグセーブ。後半アディショナルタイム4分にも右クロスにDF大武峻がヘディングで叩き付けたが、またもチョン・ソンリョンに阻まれ、そのまま0-2でタイムアップを迎えた。

 2年連続2ケタ得点となった小林は試合後のインタビューで「2ケタは通過点でしかない。もっとゴールを決めて勝利に貢献したい」とコメント。サマーブレイク明け初勝利で順位も5位から4位に上げ、首位に立った鹿島を勝ち点7差で追っている。

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