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[全中]189cmGKが奮闘、好セーブにスタンド感嘆…ヒル袈依廉「世界で通用するGKに」

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GKヒル袈依廉の見せた好セーブがスタンドを沸かせた

[8.23 全中決勝 青森山田2-1鹿児島育英館 大津町運動公園球技場]

 青森山田中(青森)を応援するスタンドからも、「オー!」という歓声が上がっていた。前半2分に先制点を与えたものの、同4分にはFW粟津瑠来が見せた突破に対し、189cmの大きな体を投げ出してストップ。同6分には至近距離からのシュートを飛びついてキャッチした。彼でなければ、間違いなく大量失点していたはずだ。決勝で青森山田に敗れて初優勝を逃した鹿児島育英館中(鹿児島)だったが、守護神GKヒル袈依廉(ひる・かいれん)は抜群の存在感を示していた。

 オーストラリア人の父と日本人の母の間に生まれた袈依廉は、小学校5年生からサッカーを始めた。最初からポジションはGKだった。現在189cmを誇る身長も、「ペースは止まった」というが、まだまだ伸びているという。「あの子はまだまだこれから」と話す山平義幸監督も、その可能性については目を細める逸材だ。

 決勝でも見せたように、セービングには自信を持っている。ただ課題も自覚しており、「止めたのはいいんですけど、次のプレーは少し悪かった。利政に投げるボールがずれたりして、そこからカウンターを受けてしまった。そこは修正したい」と意欲的に話す。

 今後はもちろん、鹿児島城西高に進学してサッカーを続けることになる。「今夏敗けたことでライバル意識は強まりました」と青森山田への意識を強めると、「世界で通用するGK、将来はヨーロッパで活躍できる選手になっていきたい」と成長を誓った。

(取材・文 児玉幸洋)
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