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[MOM2200]日本航空FW師岡柊生(2年)_ライバル超え誓うストライカーが強豪対決で2発!

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日本航空高FW師岡柊生は準決勝で2得点

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.24 ミズノカップ御殿場準決勝 熊本国府高 0-2 日本航空高 時之栖うさぎ島G]

 ライバル超えを目指して努力を重ねるストライカーがチームを決勝へと導いた。日本航空高は0-0の後半に2得点を奪って熊本の強豪・熊本国府高を2-0で撃破。その2得点を奪ったのが2年生FW師岡柊生だった。

 0-0の後半11分、日本航空は相手セットプレーのカウンターからMF中尾大我(3年)が左サイドを駆け上がる。中央、ミドルレンジでボールを受けた師岡はDFのプレッシャーを受けながらも強引に右足を振り抜く。

「打たないと入らないのでどんな状況でも行こうと」という一撃はクロスバーを叩いてゴール内側に跳ね上がった。歓喜の先制点を決めた師岡はその後もカウンターから決定的なラストパスを配球するなど前線で存在感を放つ。

 ベンチの仲田和正監督から「もう1ゴール、もしくは1アシストだ」という声が飛んでいたが、師岡は見事に結果を残す。17分、交代出場のFW坂本順平(2年)が頭でDFラインの背後へ落としたボールに反応した師岡は推進力ある動きから一気にゴール前へ。GKに距離を詰められ、最後は接触するような形となったが、怖れずに放ったシュートがゴールマウスを破った。

 勝負の行方を決定づけた師岡は「FWは点取ること。それが自分の仕事。みんな頑張ってくれて、途中から入った坂本がうまくそらしてくれて、自分はただ決めるだけだった。仲田先生も打たないと入らないと言われていたので、どんな体勢でも1点は1点」と語り、今後も結果を残し続けることを誓った。

 中学時代は街クラブの強豪、FC多摩ジュニアユースでプレー。当時のチームメートであるCB関川郁万(流通経済大柏高)はU-17日本代表に選出され、今夏のインターハイでは全国制覇を果たした。またCB望月駿介(桐光学園高)ら1年時から名門校の主力を務める旧友たちがいる中で師岡が「一番負けたくない」と口にするのが山梨学院高のFW宮崎純真だ。

 中学時代に前線でコンビを組んでいた宮崎は、山梨県内のライバル校に進学。昨年度の選手権全国大会で16強進出に貢献し、1年生ながら大会優秀選手、日本高校選抜候補に選出されている。

 そのライバルに負けないために、課題のパスの部分や体力面を向上すること。この日の決勝では後半途中から出場し、力強いドリブルで野洲高の守りを破ったものの、得点を奪うことはできなかった。2試合連続となっても走れるような体力を身につけること。そして持ち味のキープ力をより発揮するために、正確なパス、ボールを受け直す動きもレベルアップしなければならないと感じている。

 憧れは日本代表FW岡崎慎司。この秋、冬は泥臭くどんどん前に出てゴールを決め、ライバル以上の結果を残す。

(取材・文 吉田太郎)

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