戸嶋→ジャーメインで決勝点!ユニバ代表はフランス下し、3大会ぶり6度目V
[8.29 第29回ユニバーシアード競技大会・台北大会決勝 日本代表1-0フランス代表]
国際大学スポーツ連盟が主催する第29回ユニバーシアード競技大会の男子サッカー決勝が29日に行われ、ユニバーシアード日本代表は、1-0でフランスを下して3大会ぶり6回の優勝を飾った。
ユニバーシアードは、2年に一度開催される学生スポーツの祭典。宮崎純一監督(青山学院大)は「FWもMFもボールを奪われた選手が追いかけて守り、高いインテンシティーでプレーできた。褒めても、褒め足りない。選手が大会の中で成長し、こちらが言わなくても自主的にやるという点で素晴らしかった」と選手を称え、目標達成を喜んだ。
試合は互角の立ち上がりを見せた。6分に日本はMF守田英正(流通経済大4年=金光大阪高・川崎内定)からMF重廣卓也(阪南大4年・広島皆実高=京都内定)へとボランチ同士で縦パスをつなぎ、スルーパスに抜け出たFWジャーメイン良(流通経済大4年=流経大柏高・仙台内定)がシュート。
一方、フランスは7分にFKから際どいヘディングシュートを放って日本のゴールを脅かした。中央へのハイボールはDF坂圭祐(順天堂大4年=四日市中央工高)が弾き返したが、フランスの両サイドMFには推進力があり、日本の小柄な両SBは難しい対応を迫られた。
均衡を破ったのは、日本だった。27分、DF菊池流帆(大阪体育大3年=青森山田高)が右サイドへ持ち上がると、右DF岩武克哉(明治大3年=大分U-18)を経由して右MF戸嶋祥郎(筑波大4年=市立浦和高)がパスを受けた。守備では苦戦していた戸嶋だが、ドリブルでエンドラインをえぐってグラウンダーのクロスを供給。ニアでFW旗手怜央(順天堂大2年=静岡学園高)が潰れ、中央で待ち受けたジャーメインがゴール右へシュートを決めた。
「海外の方がゴールを決められる」と話していた快足レフティーは、胸の前で「ジャーメインのG」を作るパフォーマンスを見せると、そのままベンチへ一直線。チーム全員で先制点を喜んだ。
対するフランスは、38分にCKのこぼれ球を拾って放り込み、ヘディングで競ったこぼれ球を押し込んでネットを揺らしたが、オフサイドの判定でゴールは認められなかった。
日本は1点リードで後半を迎えたが、両サイドMFの位置を入れ替えてロングパスを斜めあるいは横から積極的に放り込むフランスに押し込まれ始めた。51分には左サイドのFKを対角に飛ばされ、大外から飛び込んだ選手にシュートを放たれ、ポストに救われるシーンがあった。
しかし、後半に左MFからFWへポジションを移した名古新太郎(順天堂大3年=静岡学園高)の個人技などで相手を脅かし、少しずつ試合のペースを奪回。選手交代で運動量をカバーしながら、試合を進めた。フランスはCBを前線に上げてパワープレーを展開して来たが、日本は85分に長身DF宮大樹(びわこ成蹊スポーツ大4年=清明学院高・神戸内定)を最終ラインに投入して1点のリードを守り切り、悲願の金メダルを獲得した。
表彰式で金メダルを首にかけられた主将の重廣は「前回は銅だったから、今回は金が取りたかった。大学サッカーに育ててもらったので、何か大学サッカー界に残したいと思っていた。それが少しできたかなと思った」と喜びを噛み締めた。
(取材・文 平野貴也)
●ユニバーシアード競技大会2017特集
国際大学スポーツ連盟が主催する第29回ユニバーシアード競技大会の男子サッカー決勝が29日に行われ、ユニバーシアード日本代表は、1-0でフランスを下して3大会ぶり6回の優勝を飾った。
ユニバーシアードは、2年に一度開催される学生スポーツの祭典。宮崎純一監督(青山学院大)は「FWもMFもボールを奪われた選手が追いかけて守り、高いインテンシティーでプレーできた。褒めても、褒め足りない。選手が大会の中で成長し、こちらが言わなくても自主的にやるという点で素晴らしかった」と選手を称え、目標達成を喜んだ。
試合は互角の立ち上がりを見せた。6分に日本はMF守田英正(流通経済大4年=金光大阪高・川崎内定)からMF重廣卓也(阪南大4年・広島皆実高=京都内定)へとボランチ同士で縦パスをつなぎ、スルーパスに抜け出たFWジャーメイン良(流通経済大4年=流経大柏高・仙台内定)がシュート。
一方、フランスは7分にFKから際どいヘディングシュートを放って日本のゴールを脅かした。中央へのハイボールはDF坂圭祐(順天堂大4年=四日市中央工高)が弾き返したが、フランスの両サイドMFには推進力があり、日本の小柄な両SBは難しい対応を迫られた。
均衡を破ったのは、日本だった。27分、DF菊池流帆(大阪体育大3年=青森山田高)が右サイドへ持ち上がると、右DF岩武克哉(明治大3年=大分U-18)を経由して右MF戸嶋祥郎(筑波大4年=市立浦和高)がパスを受けた。守備では苦戦していた戸嶋だが、ドリブルでエンドラインをえぐってグラウンダーのクロスを供給。ニアでFW旗手怜央(順天堂大2年=静岡学園高)が潰れ、中央で待ち受けたジャーメインがゴール右へシュートを決めた。
「海外の方がゴールを決められる」と話していた快足レフティーは、胸の前で「ジャーメインのG」を作るパフォーマンスを見せると、そのままベンチへ一直線。チーム全員で先制点を喜んだ。
対するフランスは、38分にCKのこぼれ球を拾って放り込み、ヘディングで競ったこぼれ球を押し込んでネットを揺らしたが、オフサイドの判定でゴールは認められなかった。
日本は1点リードで後半を迎えたが、両サイドMFの位置を入れ替えてロングパスを斜めあるいは横から積極的に放り込むフランスに押し込まれ始めた。51分には左サイドのFKを対角に飛ばされ、大外から飛び込んだ選手にシュートを放たれ、ポストに救われるシーンがあった。
しかし、後半に左MFからFWへポジションを移した名古新太郎(順天堂大3年=静岡学園高)の個人技などで相手を脅かし、少しずつ試合のペースを奪回。選手交代で運動量をカバーしながら、試合を進めた。フランスはCBを前線に上げてパワープレーを展開して来たが、日本は85分に長身DF宮大樹(びわこ成蹊スポーツ大4年=清明学院高・神戸内定)を最終ラインに投入して1点のリードを守り切り、悲願の金メダルを獲得した。
表彰式で金メダルを首にかけられた主将の重廣は「前回は銅だったから、今回は金が取りたかった。大学サッカーに育ててもらったので、何か大学サッカー界に残したいと思っていた。それが少しできたかなと思った」と喜びを噛み締めた。
(取材・文 平野貴也)
●ユニバーシアード競技大会2017特集