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“しつこくつないできた”豪州を完封…初のW杯予選を戦い抜いたMF山口「良い経験になった」

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日本代表MF山口蛍(C大阪)

[8.31 W杯アジア最終予選 日本2-0オーストラリア 埼玉]

 今予選を主軸の一人として戦い抜いた。15年9月3日カンボジア戦でW杯予選初出場を果たした日本代表MF山口蛍(C大阪)。最終予選では第2戦タイ戦で先発フル出場し、第3戦イラク戦では途中出場ながらも劇的なAT決勝弾を決めて勝利の立役者に。その後は第8戦イラク戦でベンチを温めた以外はスターティングメンバーに名を連ね、6大会連続でのW杯出場に大きく貢献した。

 勝てばW杯出場が決まる31日のオーストラリア戦でも、先発メンバーとしてピッチへと送り込まれる。4-3-3の右インサイドハーフの位置に入ると、「相手ボランチに自由を与えないことを常に頭に入れてやっていた」と果敢なチェイシングで相手選手から自由を奪い取った。

 前半41分にFW浅野拓磨(シュツットガルト)の得点で先制しながらも、後半は反撃を試みるオーストラリアに押し込まれる時間帯も作られてしまう。しかし、ボールをつないでゴールに迫ってこようとするオーストラリアは、時計の針が進んでも長身とフィジカルの強さを生かしたロングボール主体の攻撃に切り替えてこない。「普通に蹴り込まれた方が僕らとしては嫌だったけど、しつこくつないできてくれた」と地上戦を挑んでくる相手の攻撃をはね返し続けると、後半37分にMF井手口陽介(G大阪)がダメ押しとなるゴールを奪い、2-0の完封勝利でW杯出場を自力で決めた。

 初めて戦ったW杯予選。最終予選は黒星スタートとなり「苦しい状況もあった」。しかし、1試合を残してW杯出場を決めたことで、「本当に良かった」と安堵の表情を浮かべると、「自分の良い経験にもなったと思うし、これから先につなげていきたい」とさらなる成長を誓った。

(取材・文 折戸岳彦)

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